《岩本勉のガン流F論》期待せずにはいられない新庄監督の奥の手
■パ・リーグ16回戦 日本ハム1ー3楽天(7月25日、楽天モバイルパーク宮城)
両極端な勝因と敗因が「3段落とし」で一致
勝ったチームには勝因があり、負けたチームには敗因がある。当然ではあるが、この両極端の原因が「3段落とし」で一致した。ズバリ言う。先発投手、4番バッター、完了ピッチャーの差が結果に表れた。
クオリティースタートとは言いたくない加藤貴の投球
まずは先発投手。加藤貴は7回2失点。クオリティースタート(6回以上で自責点3以内)という言葉を当てはめたくなる。だが、私は使わない。一回、2死走者なしからヒットを許し、4番の浅村に先制2ラン。この2点が最後まで重くのしかかり、文字通りの決勝点となった。楽天の早川は6回でマウンドを降りたものの、リードを守った。
許されない一発を浴びたロド 明暗分かれた完了投手
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そして4番。万波は2安打1四球と結果を残した。ただ、この日だけは浅村の貢献度が上回った。八回にはダメ押しの一発。その本塁打を許したのが完了投手となったロドリゲスだ。1点ビハインドの終盤。一番、許してはいけない4番の一発を浴びてしまった。楽天は1年目の渡辺翔がプロ初セーブ。明暗はくっきりと分かれた。
伝わった勝利への執念 必要なのは大胆な開き直り
ただ、セーフティーバントやヘッドスライディング。守備ではダイビングキャッチを試みるなど、連敗脱出へ必死さが伝わるシーンは多かった。一方で、五回に先頭の加藤豪が二塁打で出塁した後、無策で後続3人が凡退。工夫が見られない場面もあった。
大型連敗の当事者となっている選手はやっぱり落ち込む。でも、どのチームも責任を負うべきは監督なのだ。そう開き直ってグラウンドで輝いてもらいたい。大ざっぱにではなく、大胆に開き直ってほしい。
抜けられないトンネルはない!
そして期待せずにはいられないのが、新庄監督が繰り出す奥の手。これまでもチームを勢いづかせてきた。さあ、抜けられないトンネルなどない!