《岩本勉のガン流F論》誰もが痛感したはずの「たかが1勝、されど1勝」
■パ・リーグ17回戦 日本ハム3ー2楽天(7月26日、楽天モバイルパーク宮城)
先発投手、4番、完了投手が役割を果たした
前日とは一転、先発投手、4番、完了ピッチャーが役割を果たした。となると、結果も当然ついてくる。ついに連敗を止めた。
まずは先発の上原。実に見事だった。ランナーを抱えながらも失点を食い止めた。初回こそ、先頭を出したものの、二回以降はトップバッターの出塁をピシャリと防いだ。これぞ、クオリティースタート(6回以上自責点3以内)と言えよう。
カロリーを消費するマウンドで見せた上原の成長
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6回で94球を投げて無失点。ここで降板した。連敗ストップが懸かった試合、相手は好調の楽天打線。実にカロリーを消費するマウンドだった。十分の内容。この継投には納得だ。上原は先発投手として確実に成長している。
4番の意地を見た万波のタイムリー内野安打
そして4番の万波。前日は楽天の4番・浅村1人にやられた。2安打1四球と結果を残した万波ではあったが、雪辱の思いを抱き、試合に臨んでいたはずだ。2―2の九回1死一、三塁で勝ち越しのタイムリー内野安打。外角低めの変化球に食らいついた。4番の意地を見た。
勝ち越し点で腹が決まった田中正 万全の締めくくり
最後は守護神の田中正。どんな場面で自身の登板が訪れるのか、読みにくい展開だった。万波の勝ち越し打で腹は決まったのだろう。クローザーとして安心して見ていられた。3選手とも今季、シーズンを通して成長を続けてきた。その証しを大事な場面で見せつけた。
13連敗の痛みを生かさない手はない 前進の力に変換を
黒星が13個も連なったことで、誰もが「たかが1勝、されど1勝」を痛感したはずだ。さらに「あの1勝があったからこそ、今がある」と思える瞬間が訪れることを願う。この痛みを前進する力に変えてもらいたいということだ。
長いトンネルを抜けた。あとは上を目指して突き進むだけだ!