加藤豪 〝新庄の金言〟で約2カ月ぶり5号アーチ 本塁打数で並んだ清宮には檄「40本いくならペースを上げないと」
■パ・リーグ18回戦 日本ハム9-5楽天(7月27日、楽天モバイルパーク宮城)
スタンス幅をスパイク1個分狭く
久々の感触をかみ締めるように、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。日本ハムの加藤豪将内野手(28)が27日、楽天戦に「1番・二塁」で先発し、4点リードの六回にダメ押しの右越え5号ソロを放った。6月3日の巨人戦以来、約2カ月ぶりの一発。試合前に新庄監督から助言を受け、打席でのスタンス幅をスパイク1個分狭くしたことが即、結果に結びついた。
「打撃練習中に監督から初めてバッティングのアドバイスをいただいて、それが自分がきょうトライしようと思っていたことと同じことだった。自分のバッティングの感覚と、監督が見ている感覚が一致していて、本当にすごい。感謝ですね」
「ティーバッティング3球ぐらいで、(打撃の感覚が)元に戻った」
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まさに〝金言〟だった。デビューから10試合連続安打とロケットスタートを決めた逆輸入ルーキーも、最近は不振に悩まされていた。ここまで見守ってきた指揮官は「構えたとこから前に行かないから、バットにパワーが伝わらなくて、外野フライになるケースが多かった」と分析し「(打席での)スタンスの幅をスパイク1個分ぐらい狭めにして、前に、気持ちだけでも前に前に行くようにしたら、外野を越えていくから」とアドバイス。その通りに練習を行った加藤豪は「ティーバッティング3球ぐらいで、(打撃の感覚が)元に戻った」と豪快なアーチで期待に応えた。
開幕前に40本打つと言っていた清宮に「ちょっと刺激を入れました」
仙台の夜空に描いた放物線には、後輩スラッガーへの叱咤激励も込められていた。「(清宮)幸太郎がサードから、僕にワンバウンドでボールを投げてきたので、ちょっとホームランで並ぼうかなと思っただけです(笑)。そこは狙いました」と冗談めかしつつ、「(本塁打数)5本で今、引き分けです。(清宮は)開幕前に40本打つと言っていたので、40本いくならそろそろ、もうちょっとペースを上げないといけないと思うので、ちょっと刺激を入れました」と愛ある檄を飛ばした。
やっぱり「Tomorrow never knows」が一番
本拠地での登場曲には、幼少期から思い入れのあるMr.Childrenの「Tomorrow never knows」を使用している。しかし、「『HANABI』もめっちゃいい曲ですよね。『himawari』も好きなんです。リハビリ期間中には『終わりなき旅』も聞きました」と、他の名曲たちもお気に入りだ。それでも、今のところ〝浮気〟の予定はない。「いろいろ聞いたんですけど、やっぱり『Tomorrow never knows』が一番ですね」とさわやかな笑顔を見せた。
試合の流れで打たせてもらったチームに感謝
チームは13連敗のち2連勝。「昨日(26日)、山田遥楓が円陣で、『13連敗じゃなくて13連勝中みたいな感覚で行こう』って言って勝ったので、きょうで15連勝です(笑)。きょうはヒット15本。それで本当に流れに乗って当たったっていう感じなので、自分が打ったっていうよりも、みんなで打ったっていう感じ。そっちの方が気持ち良いので、良かったです」と打線がつながっての快勝を喜んだ。日本での1年目も、残り53試合。本領発揮は、まだこれからだ。