ロコ・ソラーレ藤沢五月「お騒がせしています」 肉体美封印しカーリングモードへ
子供たちとシーズン前カーリングイベント
カーリング女子のロコ・ソラーレと札幌市内の児童養護施設の子供たちとの交流イベントが7月28日、札幌・どうぎんカーリングスタジアムで行われた。大手化学メーカーのクラレ主催、今年で12回目。最近、見事な肉体美を披露して話題になった藤沢五月(32)らメンバーによる体験教室や新1年生へのランドセル贈呈式が行われた。チームは8月から氷上練習を開始し、今季初戦となるアドヴィックスカップ(8月24日~、北見市常呂)へ向けカーリングモードに突入する。
この日行われたイベントには39人の子供たちが参加。氷に足を取られながらも、メンバーと共にカーリングを体験。終始、わきあいあいとしたムードで行われた。
吉田知「夏休みの一つのいい思い出になったらいいな」
チーム発足時から取り組んできている社会貢献活動の一環で思い入れも強い。藤沢は「初めての子がすごいたくさんいる中で『カーリングが楽しかった』って言ってくれるのがうれしい。私たちも、ランドセルを楽しみにしていた子供時代もあったので、カーリングを心から楽しむ気持ちを思い出しながら、またカーリングをやっていきたいと思うきっかけにもなるので毎年楽しみにしてました」。今はカーリングを職業とするが、子供たちとの交流を通じて競技を始めた頃の原点にもどる大切なイベントと位置づけている。メンバーの吉田知那美(32)も「ちょうど夏休みが始まったばっかりの頃だと思うので、みんなにとって夏休みの一つのいい思い出になったらいいな」と声を弾ませた。
藤沢「家にテレビがないので盛り上がってたのもわからず」
藤沢は7月22日に茨城・水戸で行われた、ボディーメーク大会「MOLA CUP」に出場し大きな話題を呼んだ。イベント終了後「お騒がせしています。家にテレビがないのでそこまで盛り上がってたのもあんまりわからず。私の趣味の範囲でちょっとやらせていただいたってのもあるんですけど、カーリングの方はしっかりこれから頑張っていきたい」と力を込めた。
シーズンに向けすでに3キロ増量
どうやってあの肉体美を作り上げたのか。「内容をそんなガラッと変えた訳ではなくて、本当にカーリングのトレーニングで培ってきたもの。元々私はウエートトレーニングは大好き」。それに加え、オフ期間に好物の米を減らし野菜を多く摂取することで極限の肉体を作り上げた。「カーリングもアスリートとして食事管理は大事。栄養の勉強をしてきた中でさらに知識をプラスすることができた。今後のカーリング生活の中でも食事管理は意識していきたい」。シーズンに向けてすでに3キロほど増量したそう。
チーム関係者「脱いだらみんなトップアスリートの体」
吉田知も以前、SNSできれいにシックスパックに割れた腹筋を披露したことがある。チーム関係者によると「脱いだらみんなトップアスリートの体です」。試合の時はジャージなどを着用しており「そだねー」や「もぐもぐタイム」など競技とは離れた形でクローズアップされることもあるが、実際には鍛え上げられた肉体でミリ単位の正確無比なショットを操るには、それを生み出す強靱(きょうじん)な土台が必要不可欠ということだろう。
26年ミラノ五輪代表争いへ大事なシーズン
シーズン前のイベントはこの日で終了。活動の場は氷の上に移る。7月22日には26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の日本代表選出方法も発表になり、最大5チームで戦う可能性があることも判明した。「次のシーズンから五輪ポイントも関わってくる。これをきっかけに、いろんなチームが日本全体として強くなればうれしいし、私たちももっと頑張らなきゃいけない」。日の丸を争うライバルたちのレベルアップは臨むところだ。
吉田知「来週から完全にシーズンイン」
国内今季初戦は8月3日から6日に行われるどうぎんカーリングクラシック(札幌)で開幕するが、ロコ・ソラーレは第4戦から登場する。吉田知は「来週から完全にシーズンインということで、カーリング選手としての1シーズンが始まる」。今度は氷上から明るい話題を振りまいてくれるはずだ。