札幌FW金健熙「頑張って上へ上がっていきたい」 リーグ戦上位進出&天皇杯優勝へ敵地連勝狙う
■7月29日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
ポジション再奪取へ黙々練習
北海道コンサドーレ札幌は29日、8月2日の天皇杯4回戦柏戦(三協F柏)に向けてボール回しなど軽めの調整を行った。翌30日は朝鮮大学校体育会サッカー部とトレーニングマッチ(10時45分開始、本数未定)を実施する。今季ここまでリーグ戦12試合に出場し1得点のFW金健熙(28)。強力なライバルたちが復帰してくる中断明けの戦いでポジション再奪取に向けて、酷暑の中黙々とトレーニングを積み重ねている。
4月下旬の左膝靱帯損傷から2カ月間の離脱
「キャンプから頑張ってケガ無くシーズンに入ったけど、ケガしてしまって。チームの助けにもあまりなれず貢献できなかったことに対しては申し訳なく思っています」。今季の攻撃の中心的存在として期待を受け、広島との開幕戦(Eスタ、0△0)は1トップで先発出場したが、ここまでゴールは4月1日川崎戦(札幌ドーム、3●4)での1得点のみ。同23日福岡戦(札幌ドーム、2△2)で試合中に左膝内側側副靭帯損傷および右足関節捻挫を負い約2カ月間の離脱を余儀なくされるなど、苦しいシーズンを過ごしてきた。
韓国帰国しリフレッシュ
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今月16日に行われたサポーターズデー後の1週間のオフは韓国に帰国し、家族や友人に会うなど心身共にリフレッシュ。気分を一新させて再び札幌へ戻ってきた。オフ明けからは連日厳しい暑さの中でのトレーニングが続いているが、「暑さを克服して(トレーニングを)やっていかないとコンディションが上がっていかないと思うので、暑さに勝ってケガ無くやりきって、また(公式戦に)入っていきたいと思います」とシーズン後半戦での活躍を見据えている。
タレント豊富な攻撃陣、大森、小柏も復帰
リーグ戦21試合で41得点をマークしている札幌だけあって、前線のタレントは豊富だ。チームトップの8得点をマークしているMF浅野雄也(26)に、3トップの一角で攻撃のタクトを振るうMF駒井善成(31)。リーグ戦4試合連続先発中で、その間に2ゴールを挙げているMFスパチョーク(25)、実績十分なMF小林祐希(31)やMF青木亮太(27)、FWミラン・トゥチッチ(26)もいる中で、大卒ルーキーFW大森真吾(22)、そして札幌のスピードスターFW小柏剛(25)もケガから復帰して、スタメン奪取に名乗りを上げる。
「チーム状況に合わせてやっていく」
中断明けは群雄割拠のポジション争いが勃発することが予想されるが、「自分は小柏選手のような動き出しとか運動量、スピードというところはできないけど、自分のいいところを出してやっていきたい。自分がどうこうというより、そのときのチーム状況に合わせて、チームが勝利するためにやっていくことが何よりも大事じゃないかなと思います」と、チーム一丸となって戦うことを優先し、リーグ戦での上位進出、そしてタイトル奪取を狙っていく。
昨年、苦境を救った男が、札幌を加速させる
公式戦再開後は柏戦、鹿島戦(カシマ)と敵地での連戦からスタートする。「リーグ戦もそうですし、天皇杯も決勝まで行けるチャンスがあるので、どちらも重要な試合になる。頑張ってどちらも上へ上がっていきたいという気持ちを持って戦いたいです」。昨シーズン途中の8月に札幌へ加入し、残留争いに巻き込まれそうになっていたチームの苦境を救ったのが金健熙だった。来日から丸一年を迎え、背番号13が再び自身のゴールで札幌を加速させていく。