《荒木大輔のズバリ解投》成長続ける万波と清宮 チームのためにとの姿勢が礎
■パ・リーグ16回戦 オリックス9-2日本ハム(エスコンフィールド北海道)
存在感示した万波と清宮 ともに適時二塁打
敗れはしたが、主軸の2選手が元気だ。これからのファイターズを背負っていく万波と清宮。ともに適時二塁打を放った。それぞれの打席で、2人の成長が見て取れた。
まずは万波。2軍監督をしていた時も感じていたことだが、波のある選手だった。身体能力の高さは誰もが認める。バッティングにしろ、守備にしろ、いかに良い状態を維持できるかがポイントだった。その継続が今季はできている。
2安打に凝縮された万波の成長 もう大崩れはしない
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
この日の2安打にも凝縮されている。2―5の六回。先頭で打席に入った。長打を狙うことなく、外角のスライダーをきっちりとセンターへはじき返した。展開を考えても何としても出塁したい場面。強引に打ちにいかなかったところが良かった。
三回には緩いカーブを二塁打にした。相手守備の落球もあり、多少ラッキーな面もあったが、粘って6球目を捉えた。もう大崩れすることはないだろう。たとえ結果が出なくとも、次の試合に切り替えることができるようになった。
打球の伸びに驚き 内面の成長も大きい
そして清宮。三回2死三塁で左越え二塁打。打った瞬間、レフトライナーかなと思った。その打球が鋭く伸びていった。目を見張るものがある。加えて意識。一回に犯した守備のミスが失点につながった。チームのために何とかしようという姿勢が見えた。万波もそうだが、この心構えこそが、大きな成長の礎だ。
復調待たれる野村 最終打席の中前打を次につなげて
あとは野村。まだまだ本来の調子にはほど遠い。六回の三振もそうだが、状態が良い時ならば、ファウルにできているボールを空振りしてしまっている。ただ、八回の第4打席で中前打を放った。次の試合につなげてもらいたい。
優勝を争うチームとの戦いが成長を助長 それが後々チームの力に
今後もロッテ、ソフトバンクと優勝を争うチームとの戦いが続く。タフな戦いを強いられる。ただ、そういう時こそ、自分たちの力を高めるチャンスだ。それが後々、チームの力となっていく。