ファイターズ
2021/10/25 12:59

《岩本勉のガン流F論》万波は積極的にフルスイングを

九回1死一、二塁、万波が一ゴロに倒れる

 ロッテの守護神・益田を攻め、1点差まで追い上げた九回。一気に大逆転まで描きかけた思いが、一瞬にしてしぼんだ。1死一、二塁で迎えた万波の打席だ。
 結果は一ゴロ。よりホームに走者を近づける進塁打、ではあった。しかし、投手心理としてはアップアップの状況で、迎えたのは伸び盛りの飛ばし屋だ。迫力満点のフルスイングが一番怖いのだが、その初球になんとも窮屈な形での押っつけスイング。う~ん、万波の打撃はそれなのか?
 不利なカウントなら理解できるが、持ち味はみじんもなかった。ポップフライや三振で結果は出なかったとしても、思い切り踏み込む力強い打撃を見せられれば、首脳陣は納得し、野球人として万波は確実に次の階段を上っていける。
 消極的な打撃にがっかりし、進塁打でOKと出迎えたベンチに、レベルの高さは感じられなかった。若さとパワーはチームの宝。その筆頭に名乗り出る好素材が万波だ。でっかく育ってほしいという切なる願いをこめ、厳しい言葉を並べさせてもらった。(本紙評論家)

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