北海ブラスバンドも準備万端 伴和香局長(3年)「相手のベンチやスタンドを圧倒できるような演奏を」
甲子園での生演奏は6年ぶり
夏の甲子園に出場する北海の吹奏楽局も準備万端だ。部員55人中17人の3年生が現地に駆けつける。2年前の夏はコロナ禍の影響で無観客開催。録音した音源をチームに託したが、6年ぶりに生演奏の北海チャンステーマが聖地に響き渡る。
「アゲアゲホイホイ」「北海チャンス」「森の熊さん」など25、6曲を準備
エスコンフィールド北海道で行われた南北海道大会決勝戦では、全校応援900人を従え、吹奏楽局が奏でる「アゲアゲホイホイ」や2016年夏の甲子園からオリジナルとして演奏されている「北海チャンス」、さらにこの春から4番・熊谷陽輝一塁手(3年)専用にアレンジされた「森の熊さん」もレパートリーに加わり、グラウンドの選手を鼓舞した。
今回の野球応援には25、6曲を準備。7月7日の学校祭終了後から練習に入った。8月1日には全日本吹奏楽コンクールの地区大会が控えている大事な時期。バスクラリネットを担当する伴和香局長(ばんのどか、3年)は「両方の練習を並行してやらないといけないので、大変といえば大変ですね。ですけど、この野球応援を目的にして入部した子たちもいる。そうじゃない人たちも、みんなすごい楽しんで応援をやっている」。一糸乱れぬ迫力のある演奏は、南大会決勝終了直後からSNS上でバズった。
映画「青空エール」に憧れて入部したトランペット三上「大きな舞台で吹いてみたい」
トランペットを担当する三上ゆい(3年)は「コンクールよりも野球応援がしたくて」と、北海に進学した1人だ。元々吹奏楽をやっていたが、小学生の時に映画「青空エール」を見て憧れた。作品は竹内涼真が演じる野球部員と、彼に恋心を抱く土屋太鳳演じる生徒が吹奏楽部に入部し、「甲子園で応援する」という約束を交わす青春物語。「今回、甲子園には3年生しかいけないので、プレッシャーはあります。だけど、甲子園みたいな大きな舞台で吹いてみたい」と声を弾ませる。
8月1日のコンクールが終われば、甲子園へ向けての練習が再開される。伴局長は「(演奏は)頑張れっていうエールです。この応援って、味方にも聞こえますし、相手にも聞こえる。相手のベンチやスタンドを圧倒できるような演奏をしたい」。「HOKKAI BRASS」の生演奏がアルプス席から選手の背中を押す。