戦線復帰した札幌MF青木亮太「自分がやれることをやる」 超攻撃的サッカー復権へ巻き返し図る
■7月31日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
30日の練習試合・朝鮮大学校戦で実戦復帰
北海道コンサドーレ札幌は8月2日の天皇杯4回戦・柏戦(三協F柏)に向けて、練習前に約1時間のミーティングを実施。その後、前日に行われた練習試合(朝鮮大学校戦)の出場メンバーはボール回しなど軽めの調整を行い、それ以外の選手はパス練習などで汗を流した。
故障での離脱が続いていたMF青木亮太(27)は長期オフ明けから全体練習に完全合流し、30日の練習試合でも40分間プレー。昨季のチーム得点王が中断明けの公式戦で巻き返しを狙う。
左シャドーで40分間プレー 浅野の先制ゴールをお膳立て
青木は朝鮮大戦の1本目に左シャドーで出場し、40分間プレーした。5月24日のルヴァン杯・横浜M戦(札幌ドーム、3〇2)以来約2カ月ぶりとなる実戦。体力面でブランクを感じたそうで「なかなかすぐに(体力が)戻ってくるものではないですが、ちょっとずつ戻していきたい」
それでも持ち前の高い攻撃センスを発揮し、前半6分にMF浅野雄也(26)の先制ゴールをアシスト。鮮やかな浮き球のパスを供給した。浅野は「亮太くんのパスが最高でした」と称賛。青木もまた「雄也の動き出しが良かった」とたたえ、「前の2人(浅野、FW小柏剛)とうまく連係が取れました」と、攻撃面での手応えをつかむことができた。
負傷続きの今シーズン 苦しむ昨季のチーム得点王
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昨季は8得点を挙げてチーム得点王に輝いたが、今季は度重なる故障に悩まされてきた。5月3日鹿島戦(札幌ドーム、0●1)の前半途中に左ハムストリングの肉離れを発症し戦線を離脱。そこから約3週間で復帰し、横浜M戦では後半39分に決勝ゴールを決めてヒーローとなった。ところが、その2日後の練習中に同じ箇所を再び負傷してしまった。
約1カ月半をかけて調整し、万全の態勢を整えて今月8日の福岡戦(ベススタ、1●2)でベンチ入りしたが、アップ中に「ちょっと気になってしまって」。左ハムストリングとは別の箇所に違和感を覚え、同戦の出場を回避することとなってしまった。
再復帰後は順調にフルメニュー消化
それでも長期オフが明けた今月24日から全体練習に合流し、ここまでは順調にフルメニューを消化している。「上げていきたいという気持ちもある中で、ケガをしないようにというふうにも思ってしまう。なかなか難しい状況ではあります」と慎重な姿勢でトレーニングに臨んでいる。一方で、練習で見せる動きからは上昇ムードが漂っているのも事実だ。
MF金子が海外移籍 チーム全体のレベルアップ期す
公式戦の中断期間中に、右サイドで攻撃の起点となっていたMF金子拓郎(26)がクロアチア1部ディナモ・ザグレブへ移籍した。「右サイド仕掛けというのは脅威になっていたと思いますし、最終的に拓郎があそこで崩してという形が多かった。それがなくなった時に、チーム全体で攻撃していくためにも、もともとあるスタイルというものを、もっとレベルアップさせていかなければいけない」
青木に加え、小柏やFW大森真吾(22)なども故障から復帰する中断明けの公式戦。金子の穴を埋めることは容易ではないが、チーム全員でレベルアップを図り、さらなる攻撃力強化を目指していく。
アウェー2連戦のリーグ戦に照準 「しっかり自分のやれることを」
柏戦、8月6日の鹿島戦(カシマ)と続くアウェー連戦に向けて「完全にコンディションが良いという形で現状できているわけではないので、そこを自分で考えながら、できる範囲のことをしっかりとやっていくのがベストなのかなと思います。無理していろんなことをやろうとしても、たぶんできないと思うので、しっかり自分のやれることをやれる範囲でやっていきたいです」と意気込みを口にする。
狙うは昨季の再現 ゴールラッシュで巻き返しだ!
現在、札幌はリーグ戦21試合を消化しているが、昨季の第21節終了時点での青木のゴール数は2。そこから一気に6ゴールを積み重ねて、チーム得点王の座に就いた。故障に悩まされてきた悔しさをバネに、今年も青木がここからゴールラッシュを披露してみせる。