BiSH解散から1カ月 CENT(セントチヒロ・チッチ)がライジング・サンにソロで凱旋
元BiSHのセントチヒロ・チッチによるソロプロジェクト「CENT」(WACK提供)
23日には1stアルバム「PER→CENT→AGE」を発売
元BiSHのセントチヒロ・チッチによるソロプロジェクト「CENT」が、11、12日に石狩湾新港で開催される「RISING SUN ROCK FESTIVAL(RSR)」に出演する(CENTは11日)。23日に発売する1stアルバム「PER→CENT→AGE」の出来栄え、そしてBiSHとして出演した2018年以来となる2度目のRSRのステージについて思いを語った。
「今は寂しさに負けずに、頭を切り換えている」
BiSHを解散して1カ月以上が経過した。メンバーがそれぞれ別の道に歩みを進め始めた。昨年8月からソロ活動を本格始動しているチッチは「寂しくなるだろうと思っていたので、それに対しての悲しみはなくて、今はそれに負けずに、今の活動と向き合う時間にしようと、頭を切り換えてます」と一抹の寂しさを受け止めながら、前を向いて過ごしている。
真島昌利、峯田和伸がアルバム制作に参加
真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)、峯田和伸(銀杏BOYZ)らが制作に参加した1stアルバム「PER→CENT→AGE」が23日にリリースされる。「できあがってみて、めっちゃ幸せな気持ちになったんですよね。今一番表現したいことがMAXでできた。お気に入りの1枚ができました」と胸を張った。楽曲制作は2年ほど前から始めており「いっぱい(曲を)ためて、その中から選んでいって、また新しい曲を作ったり。アルバムを作るってすごく大変なことだと思うんですけど、言うなれば猶予が2年あった感じなので、自分が一番いいと思えるものを大事に作れました」と、自らの思いを詰め込んだ1枚にできた。
「おもちゃ箱」のようないろんな顔が集まった作品に
「これを聴いて受け取った人たちのお気に入りの曲ってすごくばらつくと思いました。おもちゃ箱をガサガサして、きらめいて見えるものって人それぞれだと思うんですよね。いろんな顔の曲が集まっていて『ほら、これだけいいものができたよ』って提示したときに、僕はこの曲が好き、私はこの曲が一番好きっていうのが広がっていくものなのかなって感じています」。
9月には東京でワンマンライブ開催予定
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7月29日の「FUJI ROCK FESTIVAL」出演を皮切りに、CENTとしてのライブ活動も増えていく。9月11日には、東京・LIQUIDROOMでワンマンライブ「Unknown Possibilities」も開催する。「1人で自分の曲を鳴らすのは初めて。基本的にポジティブで明るい方向に引っ張って上げられるような音楽を作ってきたので、ハッピーな空気を持ってくれたらうれしい。元BiSHっていうのは必ず付随してくると思うけど、それに対しての嫌悪感はなくて、意思があったから私は今ここに立っていて『こういう表現をしたくてやってます』っていう楽しい空気ができたらいい」。
「RSRの空気と光景。奇跡が起こっているなという思い出」
そして、11日にはRSRへ〝凱旋〟する。18年はBiSHで出演。「すごい出たいフェスだったので嬉しかったです。大好きなアーティストがたくさん出てましたし、バックヤードもすごい温かい雰囲気。レジェンドたちが集まっている姿とかを見て、RSRの空気と、この場所でしか見れない光景。奇跡が起こっているなという思い出があります」と振り返った。チッチ自身も、ザ・クロマニョンズやハナレグミなどのライブを楽しんだという。
「(北海道には)ここにしかないものがたくさんきらめいている」
北海道特有の空気感にも胸を躍らせる。BiSH時代に何度も訪れた北の大地。「特別感がありますね。本当にここにしかないものがたくさんきらめいていて。よく1人で狸小路を散歩してました」との印象を語った。北海道のファンについても「寒い地域の人なので、あんまり感情の起伏とかないのかなと思っていたんですけど、すごく感情を見せてくれたり、愛情を真っすぐに届けてくれる人が多いイメージがある。頻繁に会えるわけじゃないからこその熱量と愛情を持った人たち」と思いは真っ正面から受け止めている。
「聖地だと思って、覚悟を持って届けたい」
「CENTとしてまた出させて頂けるのはすごく嬉しいです。聖地だと思って、覚悟を持って届けたいなと思っています。来た人たちがきらめく瞬間を体感できるような時間にしたいので、自分なりに表現していけたらいいなと思います」。石狩に漂う大らかな空気に、CENTの音楽を乗せる。
CENT「1stアルバム『PER→CENT→AGE』のジャケット写真」(WACK提供)