待ってました! 道産子左腕・根本 10日の西武戦でエスコン初登板へ
高卒3年目のホープ 今季1軍初陣は新球場
ようやく、道産子左腕が新球場デビューだ。日本ハムの根本悠楓投手(20)が10日にエスコンフィールドで行われる西武戦の先発に決まった。今年で高卒3年目。昨季3勝を挙げ頭角を現すも、今季は春先から調子が上がらず、2軍での調整が続いていた。暑さ厳しい鎌ケ谷で必死にもがいてきた白老出身のホープが、ついに地元ファンの前でマウンドに上がる。
裏目に出たスリム化 出はなをくじかれた2023年シーズン
100イニングを目標に掲げて臨んだ2023年は、スタートからつまずいた。昨季からの進化を目指し、昨年11月頃から減量に取り組んだが、裏目に出た。「体脂肪を減らして、体重は4キロぐらい落としました。それで短距離ダッシュやジャンプの数値は良くなったんですけど、いざ投げようってなったら、うまく体重が乗らない。キャンプ中から、どうも腕が振れなくて、ボールに力がない感じでした」。開幕1軍に残れず、出遅れを取り戻すのに時間を要した。
取り戻した投球感覚 3日のヤクルト戦でも納得のピッチング
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
「これはダメだ」と減量ボディーを早々に見切り、徐々に体重を増加させた。6月ごろには元の重さに戻り「出力が全然上がりましたね」と、本来の打者を差し込む直球がよみがえった。ここまで2軍での成績は2勝3敗、防御率3・53だが、好調時は圧倒的な投球内容で打者を手玉に取っている。
前回登板は3日の2軍ヤクルト戦(鎌ケ谷)。もともと信頼度の高い直球とスライダーに加え、チェンジアップも有効に織り交ぜ、5回⅓を2安打1失点にまとめた。北の大地で育った左腕は「暑いのはめっちゃ苦手です」と苦笑いだったが、猛暑の中で今季最多の99球を力投した。
連戦続く夏場のペナントレース 苦境にある1軍を救う!
1軍の状況は厳しい。借金を「16」抱え、パ・リーグ最下位。夏場に入り、好調をキープしていた投手陣にも疲れが見え始めている。偶然にも、今季1軍初登板予定の10日は、根本がこよなく愛する北海道を舞台にした人気アニメ「ゴールデンカムイ」とのコラボデー。持ち前の度胸で何度も死線をくぐり抜け、目標に突き進む主人公・杉元のように、苦しむチームの救世主になってもらいたい。