侍ジャパン栗山前監督が高校球児の聖地で始球式「次の世代に任せた!」【夏の甲子園】
■全国高校野球選手権第1日(8月6日、阪神甲子園球場)
▽1回戦 土浦日大8-3上田西
「WBCの100倍ぐらい緊張しました」
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で優勝を果たした侍ジャパンの栗山英樹前監督(62)が6日、全国高校野球選手権の開幕戦となった土浦日大(茨城)対上田西(長野)の試合で始球式を行った。土浦日大の1番・中本佳吾二塁手(2年)に対して投じた白球は、外角に収まった。栗山前監督は「WBCの100倍ぐらい緊張しました。難しかったです。プロ野球で始めて試合に出たときぐらい(の緊張感)。それ以降、こんなに緊張したことない」と笑った。
高校時代にトーナメントを戦った経験がWBCでも生きた
これから甲子園で戦う、また甲子園を目指す子供たちなど、次世代への思いを込めた。「やっぱりWBCも、トーナメント戦を高校時代にみんなが経験していて、そういう形で最後勝ち切れるかがすごく大きかった。日本の持っているこの甲子園の文化っていうのは、体の中に染み付いている」と熱っぽく語った。
夏の甲子園は「来るたびに感動するし、緊張する」
高校野球の夏の甲子園に訪れたは日本ハム監督時代の2018年第100回記念大会以来。当時は大阪桐蔭対沖学園(福岡)を観戦し、現中日の根尾昂投手(23)や、現ロッテの藤原恭大外野手(23)の本塁打を目の当たりにした。「来るたびに感動するし、緊張する。100年経っても、200年経っても、そういう風に思える場所であってくれると信じているので、あとは『次の世代に任せた!』、そんな思いです」。
開会式の入場行進で涙
開会式では全49代表校の入場行進に胸を打たれた。「あの大行進を久々に見て涙が出ました。周りは勝手に自分の人生とか重ね合わせて頑張ろうと思ったりとかあるんだけど、選手たちはそんなことを全く気にしないで、とにかく自分の思う通りに好き勝手に楽しんでやってほしいと思います」と球児にエールを送った。WBCで日本が世界の頂点に立った2023年。その原点はこの聖地にある。