《鶴岡慎也のツルのひと声》やるべきことを徹底すれば、おのずと勝利は訪れる
■パ・リーグ17回戦 ソフトバンク6ー1日本ハム(8月6日、エスコンフィールド北海道)
キーワードはリズム 慎重になりすぎていたポンセ
リズムに乗ることができなかったのが敗因の一つだ。まずは先発登板したポンセ。粘って5回2失点と試合をつくった。とはいえ、5四球。これではリズムが生まれない。慎重になりすぎて球がバラついていた。
理由はいろいろあるだろう。チームとしても自身としても、なかなか勝てていない。1勝1敗で迎えたカード3戦目。大事な試合ということは分かっている。その思いが慎重さにつながったと予想する。ただ、ボール自体に力はあったし、バッターを押し込むのが本来の持ち味。もっと大胆にベース盤の中で勝負してもよかった。
試合自体のリズムを乱すエラー ミスは防ぐことができる
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もう一つがエラー。大ファインプレーはいらない。取れるアウトをしっかり奪っていかなくてはバッテリーのリズムも、試合自体のリズムも生まれてこない。失策の数は12球団ワースト。今季、幾度となく、エラーが敗戦に結びついている。
打つ打たないは仕方ない面もある。だが、ミスに関しては自分たち次第で防ぐことができる。特に若い選手が多く守っている。こればかりは繰り返し、数をこなしながらスキルを上げていくしかない。
決定打を欠いた打線 切り替えと反省が不可欠
打線は決定打を欠いた。中でも五回無死満塁の絶好機。4番の万波が三ゴロ併殺に倒れた。こればっかりは相手があること。切り替えるしかない。ただ、打てなかったのだから、反省は必要だ。同じようなシーンは必ずまたある。球の待ち方、バットの軌道、精神状態。どのように整えて打席に向かうべきなのか、次に生かさない手はない。
学ぶべきことが多い今宮の準備
相手チームではあるが、手本とすべき選手がいる。ソフトバンクの今宮が1―2の六回にソロ本塁打。実に効いたのが1―3の八回に石川から打った適時二塁打。フォークボールを狙い澄ましてレフトオーバーにした。
経験のある選手。ボールの待ち方、アプローチの方法。学ぶべき点は多い。バッターにとって大事なのは打席に向かう前、結果が出る前の準備。これができなければ、同じ失敗を繰り返す。いずれにしても、やるべきことを徹底すれば、おのずと勝利は訪れる。