エスコン初登板初勝利の根本 マイナス10度超えの極寒で魚と格闘した少年時代「野球をやっていなかったら漁師になっていた」
■パ・リーグ17回戦 西武5-6日本ハム(8月10日、エスコンフィールド北海道)
5回2安打3失点で今季初勝利 道産子左腕が存在感示した
白老出身の日本ハム・根本悠楓投手(20)が10日、地元にほど近いエスコンフィールド北海道で初登板。5回2安打3失点と好投し、今季初勝利を挙げた。
就学前の日課は〝球拾い〟 壁当てや打撃練習のため
物心ついた頃には、すでに野球が大好きだった。まだ小学校に上がる前。地元の少年野球チーム・虎杖浜タイガースのグラウンドによく遊びに行き、外野の後ろの草むらでボールを探すのが日課だった。
「小学生たちが見つけられなかったボールを自分が見つけて、勝手に持って帰って一人でバッティングとか壁当てに使っていました。見つけられなかったのが悪いので(笑)。いつの間にかボールが、買い物かごいっぱいになっていましたね。自分でトスを上げて打つのが好きだった。楽しかったですね」
キャッチボールでランニングで スーパー1年生ぶり発揮
小学校入学後はチームに正式加入した。当初、1年生は根本だけだったが、6年生とも遜色なくキャッチボールなどをこなし「スーパー1年生とよく言われていました(笑)」
体力も群を抜いており、試合後に1時間以上のランニングを課された際には、上級生たちに負けじと6歳の根本少年も完走。「終わった瞬間にみんなぶっ倒れて、うわーってなっているのを今でも覚えています」と振り返るが、「きつかったですけど、野球が好きだったので、嫌にはならなかった。時間があれば、ひたすら投げていました」と笑った。
下校後すぐに練習場へ 祖父母宅で夕食&風呂
実家から小学校までは1キロほど離れていた。そのため、授業が終わると学校や練習場に近い祖父母の家に向かうのがルーティンだった。「練習があるので、ばあちゃんちにユニホームとか荷物を置いておいてもらっていました。学校が終わってばあちゃんちに行って、そこからすぐ近くのグラウンドに練習に行って、帰ってきてばあちゃんちでご飯を食べて、じいちゃんと風呂に入って、車で親が迎えに来る感じでした。ご飯は毎日、魚を食べさせてもらいました。ホッケ、マス、カレイ。それが当たり前でした。イクラとかカニとかも。結構、食べる子だったと思います」。幼少期から地元で捕れる栄養満点の新鮮な魚介類で育った結果、3月31日生まれのハンディを感じないほど成長が早かったという。