鳥栖キラー襲名?! DF中村「それを言っていられる状況ではない」 難敵から7試合ぶり勝利へ
■8月10日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
リーグ戦の苦境打ち破る
北海道コンサドーレ札幌は11対11などで、12日のホーム鳥栖戦(札幌ドーム)に向けて調整した。リーグ戦6試合勝ち無し(2分4敗)という苦境の中にいるが、鳥栖に好相性のDF中村桐耶(23)が打ち破り、7試合ぶりの勝利をもたらす。
6月3日柏戦(三協F柏、5〇4)では、後半アディショナルタイムにDF田中駿汰(26)のゴールで劇的な勝利を飾った。この時点で16試合を消化して積み上げた勝ち点は25。順位も7位に付けるなど、チームの状態は順風満帆と言えるものだった。
6戦勝ちなしのきっかけが鳥栖とのドロー試合
だがその次戦となった同10日鳥栖戦(駅スタ)で1-1のドローに終わると、そこからチームは急失速。6試合でわずか勝ち点2しか得られず、順位も13位まで下げてしまった。
中村「アウェーの試合で走れていない」
その6試合のうち5試合で先発出場している中村は、現在のチーム状況について「攻撃でチャンスが無いわけではなかったけど、そこを決めきるところだったり、特にアウェーの試合で走れていないというところはありました」と口にする。
選手たちだけのミーティング実施
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この日は全体練習終了後に選手たちでミーティングを実施。「勝てていないということと、ミスが続いていることで結構、ネガティブになっているところがあったので、そこは前向きにやっていかないといけない」。気持ちを切り替え、改めてチーム一丸となって、鳥栖との一戦に臨む構えだ。
鳥栖には20年からリーグ戦3分3敗も 中村はルヴァン杯含め複数得点
「(鳥栖は)走力や球際の強度を全員が高めているチーム。そこで飲まれてしまうと、簡単にカウンターを受けてひっくり返されてしまう」と、リーグでの対戦でここ6試合勝てていない(3分3敗)鳥栖を警戒するが、実は中村自身は鳥栖との相性が非常にいい。Jリーグ初得点となった2022年5月18日に札幌ドームで行われたルヴァン杯でのゴール、そして今季駅スタで記録したJ1リーグ初得点。いずれも舞台となったのは鳥栖戦だった。「個人的にも相性がいいなと思っているので、そこは思い切り良くいきたい。やるしかないですね」。
今節も決めれば鳥栖キラー襲名も 「まずはチームを安定させる」
今節、鳥栖相手にゴールを決めることがあれば、本格的に〝鳥栖キラー〟を襲名することになりそうだが、中村自身は「(得点を)取れれば良いなとは思っていますけれど、それを言っていられる状況ではないので。まずはしっかりやれることをやって、チームを安定させられればなと思っています」と、何よりもチームの勝利が第一という気持ちを持って大事な試合へ挑む。
夏休み唯一のホーム試合 「勝利を届けるのが一番大事」
8月に行われるリーグ戦4試合のうち、12日の鳥栖戦が唯一のホームゲーム。夏休み期間に道内で行われる公式戦はこの試合のみということで、多くの観客が来場することが予想される。「今年ホームで勝ったのが(リーグ戦で)3勝だけで、本当に全然勝っていないので、まずは勝利を届けるのが一番大事。その中で楽しんでもらえるようなプレーを意識したいですし、それをきっかけにまた次の試合、その次の試合と足を運んでもらえるようにしたい」。札幌ドームに詰めかける多くのファン、サポーターと勝利の喜びを共有するため、背番号6を背負う道産子DFが攻守にわたって奮闘を見せる。