【プレーバック】全国高校野球選手権1回戦 北海9-8明豊(8月10日、阪神甲子園球場)
劇的サヨナラで史上5校目の4元号勝利 南北アベック勝利は29年ぶり
2年ぶり全国最多40度目出場の北海は、最大4点のビハインドをひっくり返し、準優勝した2016年以来の初戦突破。史上5校目の4元号勝利(大正、昭和、平成、令和)を成し遂げた。北北海道勢との南北アベック勝利は、1994年の北海と砂川北以来、29年ぶり。北海は8月14日第3試合の2回戦で浜松開誠館(静岡)と対戦する。
北海の先発は熊谷陽輝一塁手(3年)。一回は3三者凡退で発進したが、二回は先頭打者に安打を許すと、1死一、二塁のピンチ。ここは二ゴロ併殺で切り抜けたが、三回1死二塁で、早くもベンチは動いた。
熊谷に代わって長内陽大(3年)が一塁からマウンドへ上がったが、2死一、三塁から一、二塁間を抜ける右前適時打で先制を許した。長内は後続を打ち取り最少失点で凌ぎ、三回から再び熊谷にマウンドを託した。
1点を追いかける北海は4回に反撃。3番・今北孝晟二塁手(3年)、4番・熊谷の連続安打から1死二、三塁の好機をつくると、6番・長内の一ゴロの間に同点。さらに2死三塁から7番・関辰之助三塁手(3年)の三ゴロを相手が失策し、勝ち越しに成功した。
五回からエース岡田が登板も…
北海は五回からエース岡田彗斗投手(3年)が救援登板。しかし、先頭から連打を許し、1死一、二塁で明豊の主砲に右中間への適時三塁打を浴び、再び逆転を許した。
クーリングタイムを経て、仕切り直しとなった六回。1点を追う北海は1死から熊谷が右中間フェンスまで届く二塁打。続く6番・幌村魅影遊撃手(2年)の右翼線への安打で熊谷が生還。再び3-3の同点に追い付いた。
七回は岡田が再びつかまった。長短3安打に四球と暴投などで4失点。3-7と流れは相手に傾いたが、諦めなかった。その裏、先頭の関が左前打で出塁すると、途中出場の8番・小保内貴堂右翼手(3年)が甲子園初打席で左翼ポール際へ2点本塁打を放った。
九回2死から粘って延長タイブレークへ
さらに2点を追う九回。2死から四球と2連打で1点差に追い付くと、幌村が押し出し四球で三度同点。決着は延長タイブレークにもつれ込んだ。
延長十回、明豊に1点を奪われたが、北海は1死一、二塁から再び小保内が右翼越えの適時打で四度目の同点。続くラストバッターの大石広那捕手(2年)が遊撃手のグラブを弾く、左前への劇的サヨナラ打で2時間46分の死闘を制した。
■29年ぶりの南北初戦突破を果たした平川敦監督(52)
「 本当に生徒のおかげだと思っています。九回もツーアウトから、粘り強く、諦めずに戦ってくれたおかげだと思っています。クラークさんとは昨年の秋も決勝でやっていますし、争ってきた北北海道のチームと甲子園で戦いたいと予選で言ってきた。一緒に戦うにはベスト8以上に残らないといけない。クリアしてクラークと戦いたい 」
■8-8の延長十回1死一、三塁から、遊撃手のグラブを弾くサヨナラ打を放った大石広那捕手(2年)
「 (ショートに)捕られたと思ったので、ほっとしました。 もう自分が打つしかないと思っていた」
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