五十幡 同期の絆で猛打賞「根本の勝利はすごくうれしい」
■パ・リーグ17回戦 西武5-6日本ハム(8月10日、エスコンフィールド北海道)
「2番・中堅」で先発出場 一回にいきなり俊足生かした三塁打
ドラフト同期の絆は、強くて深い。日本ハムの五十幡亮汰外野手(24)が10日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に「2番・中堅」で先発出場。3安打の活躍で勝利に貢献した。5月5日・楽天戦以来、今季2度目の猛打賞に「(4打席目の)三振を除けば良かったかな。何とか粘って、内容が良いものを増やしていきたい」と充実感をにじませた。
約3万人の観衆が、圧倒的なスピードに酔いしれた。一回1死で迎えた第1打席。与座の直球を捉えると、打球は右翼手の頭上を越えてフェンスを直撃した。クッションボールが大きく弾むのを確認した背番号50は「その瞬間に行こうと思った」と一塁ベースを蹴り、一気に加速。あっという間に三塁を陥れ、続くマルティネスの先制打を呼び込んだ。
五回、八回も内野安打で韋駄天ぶり発揮
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勢いは止まらない。五回無死一、二塁の場面ではセーフティー気味に犠打を試み、内野安打をもぎ取った。八回にも「3人で終わらないように。何とか塁に出てもう1点。追加点が取れたら大きいと思っていた」と、三塁へのバント安打で出塁。中学時代にサニブラウンを抑え短距離2冠に輝いた俊足を、これでもかと見せつけた。
根本とは同じ2020年ドラフトで入団 「同期が1軍にいるとすごくうれしい」
この日の先発・根本は、2020年ドラフトの同期入団。年齢の違いはあれど特別な仲間意識を共有している。昨年11月には、同期で集まり海鮮居酒屋へ。近未来の夢を語り、健闘を誓い合った。
「同期が1軍にいるとすごくうれしいですし、自分も負けられない気持ちになる。根本の勝利はすごくうれしかったです。いつも『イソさん、イソさん』って来てくれる。これからもっとお互い、チームに貢献できるようにやっていきたいです」
フレッシュな力が投打に躍動し、チームの連敗は「4」で止まった。自慢の足を武器にレギュラー定着を狙う男は「今は打順を気にしてない。何とか自分の仕事をできるようにと心掛けています」。上位も下位も関係なし。球界屈指の韋駄天は、持ち場を問わず相手の脅威であり続ける。