高校野球
2023/08/12 21:40

クラークのエース・新岡歩輝 花巻東・麟太郎封じに自信「自分が抑えたら評価が上がる」【夏の甲子園】

13日の2回戦に向けて、紅白戦で登板したクラークの新岡(撮影・小田岳史)

次の目標はベスト8

 北北海道勢15年ぶりの甲子園2勝目を目指すクラークは12日、花巻東と対戦する13日の2回戦に向けて兵庫県内で最終調整した。約2時間、紅白戦などを行い、1回戦の前橋商業戦で1失点完投勝利を挙げたエースの新岡歩輝投手(3年)は、今大会注目の打者・佐々木麟太郎一塁手(3年)の攻略に意欲を見せた。

怪物相手に千手観音投法を駆使し「麻原の要求通り投げるだけ」

 高校通算140発の怪物相手にも、新岡の心は動じない。「そこを自分が抑えたら評価が上がるかなと感じているので絶対抑えたい。攻め方はまだ決めてない。その場を見て、麻原の要求通り投げるだけ」。右斜め上から、時に下手投げまでの腕の位置、プレートも幅いっぱい使い、テークバックのタイミングなども同じ投球は1球もないと言っても過言ではないほどの千手観音投法を駆使する。

前日の紅白戦は5割の力感で2回無安打無失点 「自信はある」

 3日間のノースローを挟み、この日はサブ組相手に5割程度の力感で、2回を投げて無安打無失点。「あんまり不安はないですね。毎回、試合になると、自分の投球はできるっていう自信はある。今日は調整がてら投げてました」と静かに闘志を燃やす。あとは本番を待つばかりだ。

麟太郎とは小中学生時代に対戦経験あり 「ホームランを打たれた記憶はない」

 佐々木とは小学生時代から互いに県選抜チーム同士で対戦。中学時代もリトルシニアで対戦経験がある。詳しい対戦内容は覚えていないものの、「ホームランを打たれた記憶はない」と、そこははっきりと言い切る。「芯を外してもパワーあるんで持っていかれると思うけど、シングルヒットだったら大丈夫。別に一塁にいても全然怖くない」と心強い。必要以上に警戒せず、佐々木の前に走者をためないことを心掛ける。

2試合連続の完投も視野

 気になるのはスタミナだ。8日の初戦では121球を投げたが、最後は足がつりかけた。ノースローの間には、プールでリフレッシュするなど疲労回復に努めた。「ちょっとした水分だったり、塩分を摂ったりとか、そういう部分を調整していきたい。前回の前橋商業戦みたいに、なるべく点数を取って、自分が最少失点に抑えて、自分たちの流れでずっとやっていきたい」と、2試合連続の完投も視野に入れる。

 2回戦が行われる13日の最高気温は38度が予想されているが、チケットはすでに完売。この日の練習前には、チーム結成時から掲げていた甲子園初勝利と、佐々木啓司監督(67)の3元号勝利を記念した特製Tシャツが届いた。「次の目標としてはベスト8に入りたい」。主将で主軸も務める大黒柱が、大志を抱き、大一番に挑む。

 

 

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