万波 スカッと連弾17&18号 トップ浅村と3本差 キング射程圏内
■パ・リーグ19回戦 日本ハム9-0ソフトバンク(8月12日、ペイペイドーム)
今季2度目のマルチ本塁打 目覚めの後半戦2&3号
日本ハムの万波中正外野手(23)が12日、ペイペイドームで行われたソフトバンク戦で今季2度目のマルチ本塁打を記録した。四回の17号先制2ランに続き、五回には18号のダメ押しソロ。後半戦、本塁打1本にとどまっていた大砲が目覚め「久しぶりにスカッとした当たりが2本出て良かったです」と声を弾ませた。
五回には清宮とアベック弾 「うれしかったですね」
うっぷんを晴らすように鋭い打球をスタンドに突き刺さした。四回無死一塁ではソフトバンク・高橋礼の直球を強振。「ど会心です!」と自画自賛した通り〝確信歩き〟で打球を見届けた。五回は4番清宮の2ランが飛び出した直後。再び直球を捉え、左翼席へ運んだ。慕っている先輩とのアベック弾に「うれしかったですね。次のジェイ(野村)も(3者連続を狙って)すごい力んだと言っていました」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。
パ・リーグ本塁打ランキング ソフトバンク・近藤を抜いて2位浮上
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
1試合2発は5月30日のヤクルト戦(エスコン)以来で今季2度目。パ・リーグ本塁打ランキングは、横浜高の先輩に当たる近藤(ソフトバンク)を抜いて2位に浮上した。21本でトップにつける浅村(楽天)とは3本差。ヒーローインタビューで「一日でも早く浅村さんに追いつけるように、毎打席、フルスイングします」とタイトルへの執着を口にした。
調子を落とした後半戦 細かい動作解析を糸口に改善
本塁打15本を積み上げた前半戦とは対照的に、7月22日以降の後半戦では、1本しか出ていなかった。大幅にペースダウンし「すごい気にしていました。ホームランというか、長打、強い当たりのヒットが少なかった。それを何とかしたい」と悩んでいた。
トレーニングを重ねがら、動作を細かく分析し「下半身の動きの悪さが上半身の動きの悪さにもつながっている感じがした」と察知。コーチらの助言を受け、地道にコツコツ、改善を図ってきた。
リラックス法も確立 移動中に大好きな漫画
5年目のシーズンを迎え、初めて1軍でフル稼働している。心身ともに疲弊しているが、リラックス法も確立している。ホテルの自室や移動中の機内で、大好きな漫画を読みふける。現在は、ウェブで連載されている「エックスアッシュ」が一推し。「ジャンルは思い切り王道バトルという感じ。ファンタジー要素もあって面白い」とドハマりしている。
ファイターズの若き主砲 残り試合も全力で駆け抜ける
チームはリーグ最下位に低迷している。しかし、マンガの主人公のように試練を乗り越え、成長してきた万波は最後まで諦めない。「まだ40試合近くある。勝ち星は僕ら次第で積み上げられる。自分の結果がチームの勝敗に直結すると思ってやっている。責任感を持って(中軸を)打たせてもらっていることを意気に感じて、もうひと頑張りしたい」。新時代のファイターズの顔は、全身全霊をかけて143試合を戦い抜く。