大勝した１２日の試合。複数の選手が両手の指でアルファベットの「Ｍ」のような形をつくり、ベンチで喜びを分かち合っていた。謎の初だしポーズ。どんな意味があるのか、疑問に思い、前夜のヒーローだった万波に尋ねたら、どうにも歯切れが悪かった。「…山田選手に聞いていただければ。発案者はひちょりさんです。ちなみに万波のＭじゃないです」

　言われた通り、聞き込み捜査を続けた。今度は山田を呼び止め、事情を伝えたところ「モスモスモス！　マンチュウ（万波）があいさつする時『あざーす』が『もーっす』と聞こえるんですよ。そこからモスと呼ばれ（モスの頭文字を取って）エムになったんです。それであいつ２ホーマーですよ」と食い気味に教えてくれた。

　話を整理すると、１カ月ほど前からチーム内でモスの愛称がじわじわ広がっていた。１２日のミーティングの最後に森本コーチがポーズを創作し、お披露目したそう。山田は「最初にモスと言い始めたのは僕なんです。僕にも２ホーマーください」と誇らしげに笑った。勢いとノリで始まった〝モスポーズ〟。縁起は良さそうだが、どこまではやるのか―。