《平川弘のCool Eye》久しぶりに9点目が生まれた浅野だが嬉しくないゲームだったのでは
攻撃の緩急は悪くなかった鳥栖戦
1-1で勝ち切れなかった鳥栖戦。空調の効いたドームでのゲームで選手たちの動きは悪くなかった。肩の負傷が心配された小柏も先発で出場した。青木を使って来るかと思ったが、この日は小林を偽9番にして小柏と浅野が並び流動的に動く布陣。小林がためをつくったりダイレクトでパスを通したり、攻撃の緩急は悪くなかったと思う。ただ、前からのプレスでのカウンターがもう少し出せれば、もっと楽にゲームを運べたのではないだろうか。
小林のダイレクトの落としが先制点に繋がった
先制点となった札幌のゴールは小林のダイレクトの落としが効いたものだった。中盤でボールを拾った小柏からの縦パスを小林がワンタッチで福森へ落とした。それを察知した中村が3人目の動きでスペースへ飛び出す。この日ボランチに入った福森が落しを彼らしい優しいスルーパス。小柏の縦パスが連動のスイッチとなったが、やはり小林の状況に応じた球離れの良さが効いていた。裏を取った中村も最後よく体を投げ出して浅野へ繋いだと思う。
浅野がGKとの1対1を決めていれば勝ち点3を手にしていた
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浅野は本当にごっつぁんゴールだった。だからこそ、その後に訪れたGKとの1対1の決定機を決めなければならなかった。浅野はわりと決定機を外すことが多いように思う。時間があると考えてしまうのだろうか。浅野がそれをものにしていれば、札幌が勝ち点3を手にした可能性は高かったはず。ガチャガチャとなって河原に決められた同点弾は仕方がないもの。ただこの日も2点目を取りに行って(?)やられた結果なので言葉は悪いが自業自得だ。久しぶりに9点目のゴールが生まれた浅野だが嬉しくないゲームだったのでは。
契約問題で次節、具聖潤のプレーが見られないのは残念
現在13位の札幌だが、これからのゲーム次第で浮上も出来るし残留争いに巻き込まれる可能性も十分ある。次節の京都戦はとても大事なゲームでアウェー戦だが絶対に落とせない。前節のFC東京戦は具聖潤がゴールマウスを守っていたようだが、契約上の問題で札幌戦には出場できないだろう。彼のプレーが見られないのは残念だ。京都は素速い攻守の切り替え、球際の厳しさに特徴があるチーム。酷暑のアウェーで札幌がハードワーク出来ないと攻撃の連動うんぬんの話にはならない。