万波 「奇跡」含むラッキー猛打賞 「日頃の行いだと信じたい」
■パ・リーグ17回戦 ロッテ5-6日本ハム(8月15日、エスコンフィールド北海道)
2打席連続で当たりそこねがヒット 運を味方に
日本ハムの万波中正外野手(23)が15日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテ戦で珍しいラッキー猛打賞をマークした。2打席連続で当たりそこねがヒットになり、七回に会心の中前適時打。大ブレーク中の大砲が運を味方に付けて、3連勝に貢献した。
不思議な一日だった。四回無死。どん詰まりの一飛のはずが、ロッテ・山口のグラブをはじいて内野安打に。1点を追った五回2死一、二塁では2球で追い込まれ「(狙い球の)パーセンテージが自分の中で低かった」という外のスライダーに崩された。完全にタイミングを外されたが、バットの先にかろうじてコツン。打球は不規則に変化しながら転がり、一、二塁間を抜けた。「奇跡ですね。解説できないぐらいバッティングとしてはひどい」と振り返った予測不能の同点適時打。塁上で苦笑いを浮かべた。
「ゴミは気になったら拾うんですけど…」
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幸運を引き寄せるような行動については、思い当たる節がないという。「ゴミは気になったら拾うんですけど、めったにないですし」と首をひねり「なんかいいことをしたんですかね? 日頃の行いだと信じたい。ツキがありました」と表情を緩めた。当然、安打性の当たりが好守に阻まれるケースもある。徳を積むことの重要性を再確認した。「今日でちょっと(運を)使い切っちゃった感があるので、また善行ポイントを貯めたいですね」。
七回は会心の中前打
1点リードの七回2死二塁では、横山の150キロ直球を中前にはじき返し、貴重な追加点を挙げた。結果に左右されず、頭を使って配球を読み、強く振るスタイルを貫く。最後の打席で「今日唯一、いい当たりだったかなと思います」と好感触を得た。
数字を伸ばしたいのは打率より長打率と出塁率
この日の3安打で打率は.275まで上昇した。確実性は飛躍的にアップしている。しかし「もっと伸ばしたい数字が長打率、出塁率。そっちをもっと頑張りたいので、シングル3本はちょっとさみしい」と高い理想を掲げた。
OPSはパ・リーグ5位
長打率と出塁率を足したOPSが打者の評価指標として定着しつつある。パの上位は・958の近藤がトップで、頓宮、柳田、浅村が上位で続く。万波は・803で5位。「OPSはすごい意識している。すごい選手たちになんとか付いていきたい」。日本球界を代表する一流打者との距離は、着実に縮まっている。