上沢が9回1失点の熱投 頼れるエースの素顔は子煩悩パパ
■パ・リーグ17回戦 日本ハム1ー1オリックス(8月18日、京セラドーム大阪)
納得の120球 充実感にじむ貫禄のピッチング
日本ハムの上沢直之投手(29)が18日、オリックス戦(京セラドーム)に先発し、9回120球を投げて6安打1失点。勝敗はつかなかったものの、これぞエースのピッチングを見せた。
「球数的にも9回いける感じだった。自分で行きますって言って、行かせてもらいました。きょうは自分の中でも納得するボールが多かったし、すごく意味のある登板だったかなと思います」。試合後、背番号15の表情には充実感がにじんでいた。
建山投手コーチも絶賛 「立派でした」
八回の時点で球数109球に達していたが、マウンドを譲る気はなかった。続投を志願した右腕に、建山投手コーチも「上沢の九回も見たかったし、きょうが絶好のチャンスだと思った」とゴーサイン。見事、期待に応え「立派でした」と賛辞を送った。
成長株との息詰まる投手戦 予想通りのロースコア試合
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次世代のエース候補と、しびれる投げ合いを展開した。今季9勝を挙げている高卒3年目の山下と、今季2度目の投げ合い。「舜平大はやっぱり良いピッチャー。良いピッチャーからは、なかなか点取れない」と覚悟していた。
1点を先制してもらった直後の二回に追い付かれたが、三回以降は無失点で踏ん張り、「勝つには0じゃないといけなかったかなと思いますけど、負けがつかなかったのはすごく良かった」と安堵の表情を浮かべた。
マウンドを降りると優しいパパ 家族の存在が力の源
ピンチを脱すると、自然と出るという雄たけびとガッツポーズ。マウンド上では気迫あふれる上沢だが、素顔は子煩悩な2児のパパだ。2019年に誕生した長女は3歳。本拠地ナイターの試合前には、元気いっぱいなまな娘と公園を散歩する。「コンビニによく連れて行かれますね。コンビニの横を通ったら『行こう』と言われますもん。お菓子とかアイスとか買っちゃいますね」とデレデレ。ビジターでの登板時は、テレビを通して応援してくれる家族の存在が原動力となっている。
苦しんだ12年目シーズン 今季一番の投球に手応え
プロ12年目の今季に向け、オフに投球フォームを「ぶっ壊そうと思っています」と改良。思い切った挑戦をしたものの、なかなか結果が出ずに苦しんできた。「フォーム的には今年で一番。自分の感覚的にも一番良かった」。白星はつかなかったが、確かな手応えをつかんだ120球の熱投だった。