伏見 古巣キラーだ! 対オリックス6度目マルチ安打も「たまたま打ってるだけ」
■パ・リーグ18回戦 日本ハム1ー2オリックス(8月19日、京セラドーム大阪)
「9番・捕手」で右前へ2安打 山崎福の直球とチェンジアップ捉えた
古巣キラーだ。日本ハムの伏見寅威捕手(33)が19日、京セラドームで行われたオリックス戦に「9番・捕手」で先発出場。1、2打席目に右前打を放ち、チャンスを演出した。マルチ安打は今季10度目で、そのうち6度はオリックス戦。昨季まで同僚だった強力投手陣を見事に攻略している。
この試合では、球筋をよく知る山崎福の直球とチェンジアップを華麗にはじき返した。「戦うのは3回目。前回はエスコンでやられたので自分なりに対策を練っていた。こうやって結果が出たので、それは良かったと思います。(対策の詳細は)言えないです。まだ対戦が残っているので」と充実の打席を淡々と振り返った。
またもオリックス戦で快音 チーム別打率は・341
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互いに手の内を知るから、駆け引きはより難しい。それでも伏見は、相手バッテリーを上回る〝読み〟で快音を連発している。今季のオリックス戦は17試合に出場し計41打数14安打で打率・341。パ・リーグ5球団に対してのチーム別成績でも、飛び抜けて高い数字を残している。
「僕も正直、何でかはよく分からない。たまたまオリックス戦で打っているっていうだけで、何かがあるっていう訳ではないです」。好相性の理由については煙に巻いたが、研究熱心な姿勢が結果に直結している。
伊藤の好投をけん引も満足せず 「もっとできると思っている」
一方の守備でも、先発の伊藤をもり立てた。失点は2発のソロ本塁打だけ。的を絞らせない巧みな配球で猛牛打線を抑え込んだ。「僕のリードではなくて、単純に打者に力で勝っていた感じです。良くない時は自滅じゃないけど、ボール、ボールで打者有利なカウントをつくってしまう。きょうは常にストライク先行でいけたのが良かった。でも求められているものは、もっとデカい。本人も納得していないと思うし、僕も大海はもっとできると思っている」。謙虚な女房役は、右腕の奮闘をたたえつつ、さらなる成長を願った。
頼れる女房役 生まれ故郷で輝き続ける
今季の試合後、取材に応じた何人もの投手が同じフレーズを口にする。「寅威さんのリードのおかげです」。FAで生まれ故郷へ戻って来た男がもたらす好影響は、計り知れない。