札幌3失点完敗でリーグ戦8試合勝ちなし DF中村「失い方やクリアのところを個人でなんとかすれば防げるような失点」
■J1リーグ第24節 京都3-0札幌(8月19日 京都・サンガスタジアム)
ミシャ監督「内容より大きな差が出たスコア」
北海道コンサドーレ札幌が、鹿島戦(8月6日、0●3)以来2試合ぶりの3失点完敗を喫した。前半37分にGK大谷幸輝(34)がペナルティーエリア内で相手を倒し同40分にPKで先制を許すと、後半28分には札幌U―18出身の京都DF福田心之助(22)に2点目を決められ、アディショナルタイムにもダメ押し点を献上。これで8戦勝ちなし(3分5敗)。次節は8月26日にアウェーで川崎と対戦する。
酷暑の消耗戦で、札幌が完膚なきまでにたたきのめされた。試合開始早々にMF駒井善成(31)がビッグチャンスを演出するなど何度もあった決定機を生かし切れず、ミスから失点を重ねた。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(65)は「内容より大きな差がでたスコア。自分たちが崩れていったのはもったいない」と肩を落とした。
最初の2失点は、いずれも両サイドを崩された失点。
DFの裏を取られGK大谷がPK献上
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1点目は、敵陣左サイドからのロングボールがDF田中駿汰(26)の頭上を越えて相手に渡り、GK大谷がたまらず飛び出し体を張ったが判定はPK。「試合の入りも良かったし、あそこで一発で裏を取られてしまった。僕の感覚的にはいける感じがあって、結果いけなくてファウルになってしまった。その後も点が入れられない中で自分たちの自滅みたいな形でやられてしまった。もったいない」(大谷)。先制点を奪われプランが大きく崩れた。
札幌Uー18出身の福田にこぼれ球を押し込まれ
2点目は、DF中村桐耶(23)のアカデミーの同期にしてやられた。後半28分、右サイドからのクロスに中村が足を出し一瞬ボールに触れたが、勢いは衰えずペナルティーエリア内へ。DF岡村大八(26)が一度クリアしたこぼれ球をカットインしてきた福田に拾われた。中村はむかわ町、福田は浦河町と共に苫小牧地区協会出身。中村はU―18からトップ昇格したが、福田は明治大に進学し今季京都に加入。5月19日の札幌ドーム(2○1)では互いに途中出場したが、今回はともにスタメンでの激突となった。中村は3バックの左、福田は4バックの右。序盤から何度もマッチアップした。
最後は前掛かりになったところで、ゴール前の守備が薄くなり、岡村のクリアが相手に渡り、決定的な3失点目。札幌ゴール裏からは何度も深いため息が漏れた。
20日に新GK高木が合流予定
これで3分5敗と8戦勝ちなし。順位は13位で変わらないが、最後の勝利が遙か彼方の出来事のようだ。8月20日には新加入のGK高木駿(34)が合流予定。中村は「守備を立て直さなきゃいけないというよりも、失い方やクリアのところを個人でなんとかすれば防げるような失点。そこの集中力のところ」。掛け違えたボタンを正しく直し、勝ち点3を敵地から持ち帰ってくる。