F育成4位阿部(平塚学園高) 五十幡と快足コンビ結成に意欲
プロ野球ドラフト会議で日本ハムから育成4位指名された阿部和広外野手(18)=神奈川・平塚学園高=が26日、同校野球部合宿所で指名あいさつを受け、「盗塁王」を将来の目標に掲げた。また、同育成3位指名の柳川大晟投手(18)=福岡・九州国際大付高=も同日、九州国際大で指名あいさつを受けた。
阿部が日本ハムの歴史上最も下位の育成4位指名から“下克上”を狙う。170センチ、65キロと小柄だが、50メートル5秒8、30メートル3秒73の俊足が最大の武器だ。「自分は足が売り。盗塁王を目指したい」と高らかに宣言した。
ドラフト後はチームの映像をチェックし、同じく足の速さが特長の五十幡に目を奪われた。「盗塁の時の足の回転がすごかった。盗塁のコツとか、外野の守備のこととかを聞いてみたい」と弟子入りを志願。「将来は1、2番を組んで一緒にやりたい」と快足コンビ結成に意欲を見せた。
プロからの指名がなければ、野球を辞めて消防士を目指す予定だった。この日は担当の坂本スカウトから指名あいさつを受け「プロ野球選手になる実感が湧いた。2年後にできる新球場で活躍したい」と早期の支配下入りをイメージした。
家庭の都合で、幼少期から児童養護施設で育った。「育ててもらった園長先生や職員の方にプレーで恩返しがしたい。1軍の球場で試合に出ている姿を見せたい」。感謝の思いを胸に、未来のスピードスターが夢の舞台へ走りだす。
阿部 和広 (あべ・かずひろ) 2003年5月12日生まれ、神奈川県出身。右投げ両打ち。外野手。全国的には無名の存在だが、機敏な動きでグラウンドを駆け回るスイッチヒッターとして平塚学園高で活躍。小柄だが、積極的なフルスイングが身上。今夏はリードオフマンとして打線をけん引した。シーズンを戦い抜くタフネスさを身につけ、さらなる飛躍を期す。170センチ、65キロ。