新庄監督 データとひらめきの打線組み替え的中 野村外しの狙いは
■パ・リーグ19回戦 楽天2-6日本ハム(8月22日、エスコンフィールド北海道)
20試合連続スタメンだった野村を下げ 郡司を「6番・DH」で起用
日本ハムの新庄剛志監督(51)が22日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦で、勘ピューターを機能させた。20試合連続でスタメン出場していた野村佑希内野手(23)をベンチに下げ、郡司裕也捕手(25)を「6番・DH」で起用。データとひらめきを駆使したオーダー組み替えが、ピタリと的中した。
楽天・早川から2発 「左ピッチャーに対して踏み込んで引っ張る技術はある」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
盛大な花火が打ち上がった。打の主役は郡司だ。一回に2ランを放つと、六回にも豪快な一発。楽天先発左腕の早川を完全攻略した。2本目のアーチが飛び出すと、新庄監督は満面の笑みを浮かべ、コーチとハイタッチを交わした。「何が素晴らしいって、一発で仕留めるところ。引っ張れるんだと。左ピッチャーに対して踏み込んで引っ張る技術はある」と称賛した。
野村は早川相手に11打数0安打
裏付けはあった。野村が早川を苦手にしていた。2021年は8打数0安打、22年は3打数0安打。タイミングが合っていなかった。スタメンで使い、奮起に懸ける選択もあったが、指揮官は思い切って決断した。「野村くんが早川くんに11打数0安打だったので、ここは郡司くんで行こうと。まあまあ、ちょっと争わせるという意味でも刺激になるかなと思って」
一戦必勝の最善手を模索した上で、あえて、主軸の一人をベンチスタートにした。競争意識をあおり、打線を活性化させることも必要と判断。緻密に大胆に勝負手を打ち、価値のある1勝を呼び込んだ。