２軍ロッテ戦を翌日に控えた２５日、旭川スタルヒン球場では選手たちによる野球教室が開催される予定だった。しかし、天気はあいにくの大雨。たびたび雷が鳴り響くほどの悪天候のため、急きょ交流会へと形を変えた。

　地元の子どもたちにとってはプロ野球選手と触れ合える貴重な機会。参加した木田２軍監督は「俺が雨男なのかも。昔から先発する試合がしょっちゅう流れていたし、アメリカの３Ａにいる時もよく降って、投手コーチから雨男って言われていたよ」と浮かない表情だった。

　水を差されても、簡単にはめげないのがエンターテイナーだ。交流会では積極的に拡声器を握り、聴衆の前へ。「有薗選手、どうやったらホームランが打てますか？　長谷川選手、どうすればストライクが入りますか？」と、ためになる質問を選手にぶつけ、野球少年らを沸かせていた。

　義理人情に厚い男は、いつだってファンサービスを大切にする。この日に見せた機転の利いた〝好プレー〟も、子どもたちの胸にしっかり刻まれたはずだ。