12号ソロ&好送球の野村 心に刺さった新庄監督からの言葉
■パ・リーグ19回戦 日本ハム7ー0西武(8月26日、ベルーナドーム)
「6番・左翼」でスタメンの若き主砲 攻守で快勝に貢献
日本ハムの野村佑希内野手(23)が「6番・左翼」で先発し、攻守で躍動した。打っては左越え12号ソロでダメ押しの7点目を奪うなど、2安打をマーク。守っては外野でプロ初となる補殺を決め、伊藤の完封勝利をアシストした。
冷静な状況判断と正確なスローイングで失点を阻止
まずは6点リードした二回、守備で魅せた。2死一、二塁で、相手の9番・西川が左前打を放つと、打球を処理しながら冷静に走者の状況を確認。「ランナーが回るかどうかを見てから素早く投げられた」と、本塁を狙った二走の外崎ではなく、三塁へ向かった一走の蛭間をターゲットに定め、正確な送球で仕留めた。
外崎が生還する前にアウトとなり、失点も阻止。「きのう、ちょっと状況判断ができていないところがあったので、きょうは反省して準備できたと思います」と胸を張った。
打っては好送球の直後にダメ押しアーチ
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好守の流れを攻撃につなげた。直後の三回に先頭で打席に入ると、豪腕・高橋の直球を捉え、左翼スタンドに叩き込んだ。「真っすぐ一本で待っていました。最近ちょっと後手後手な感じが多かったので、どんどんいこうと思っていた。いい方に向かって良かった」。約2週間ぶりの一発に、ホッと胸をなでおろした。
忘れられない指揮官からの一言 「頑張るな、楽しめ」
野村の頭に、強烈に残っている言葉がある。昨年の春季キャンプ中、新庄監督から翌日の試合で先発することを告げられた時のこと。「頑張ります」と伝えると、「頑張るな、楽しめ」と返された。「それまではすごい体に力みがあったというか、けがもありましたし、打てない時もあって、常に変に気を張っていた。試合前にずーっと考えている時間も多かったんですけど、そういうことを言ってもらって、気を楽にじゃないですけど、リラックスして試合に臨めることが多くなった」と感謝している。
まだまだ成長過程 残る28試合でさらなる飛躍を期す
今季は残り28試合。ここまで決して思い通りのシーズンではなかったが、まだ時間はある。慣れないポジションでの出場も楽しみながら、チームのために成長を続ける。