《荒木大輔のズバリ解投》アピールすべき投手がしっかり結果を出した
■パ・リーグ20回戦 日本ハム0-6ロッテ(8月29日、ZOZOマリンスタジアム)
頼みのツーシームに苦慮したマーベル 二回途中の降板は妥当
文字通りの完敗。先発投手の出来が明暗をハッキリと分けた。マーベルは状態が悪すぎた。頼みのツーシームがストライクゾーンに行かなくては厳しい。このボールは見せ球ではない。打者が手を出してナンボ。となれば当然、ピッチングは苦しくなる。
マスクを被った伏見もリードに苦労したはずだ。ツーシームが使えれば、他の球種も生きてくるのだが…。カウント3―0となった場面で、チェンジアップを投げることはできない。二回途中での降板は妥当だ。
抑えたかった中継ぎ陣の投入
加藤貴が抹消されている状況。しかも6連戦の初戦。できればリリーフ陣の投入を抑えたかった。ただ、玉井とロドリゲスは登板間隔が空いていた。調整の意味もある。ベンチに投手を10人入れていたのも、こういうケースを想定してのことだろう。
リリーフ登板の3投手が持ち味を発揮
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一方で、アピールすべき投手がしっかりと結果を出したのも事実だ。まずはマーベルの後を受けて登板した北浦。持ち味を存分に発揮した。パワーのあるスピードボールを投げられていた。今後も当面はリリーフでの登板となるはず。力で押し切ることができるのは大きな武器だ。
山本拓の安定感は見事で、低い位置から放たれたボールが実に伸びる。これは他のピッチャーにない要素。中継ぎで結果を残しているし、点差が開いた場面でも確実に試合を引き締めることができる。チームにとって必要な存在になっている。
心配していた石川 直球にキレと力強さ
最後に石川。復帰後、なかなかスピードが上がらず、私も心配していたのだが、この日はボールにキレと力強さがあった。150キロには届かないまでも十分に勝負できる状態にまで戻ってきた。決め球のフォークも落ちていた。次の登板が重要であり、楽しみだ。
好調を維持する清宮 野村は次につながる2安打
打線に関しては、割り切るしかない。それだけ小島が良かった。その中でも清宮が一回に右前打。八回も中飛に終わったが、鋭い打球をはじき返した。野村も2安打。万波はこの日に限ってノーヒットではあったが、打ってもらわなきゃ困るメンバーの調子は決して悪くない。