ファイターズ
《ハム番24時》8月30日
夕方5時ごろ、試合前の練習が終わろうとしていた。普段はベンチ裏に戻る新庄監督がおもむろに、報道陣が待つカメラマン席へ向かってきた。何か重要な報告があるのかと、身構えていたら「ダッシュマン。野球経験がないか、調べさせている。代走で面白くないですか? めちゃくちゃ速い!」と、うれしそうに伝えてきた。
今季、ZOZOマリンでは、挑戦者として選ばれたファンが正体不明のスプリンター「DASHMAN」と外野で駆けっこし、勝利した場合に景品が贈られるイベントを六回表終了後に開催している。29日も特殊なスーツにサングラス、高速点滅するマスクをしたクセの強い男が異常な速さで疾走。厳しいハンディをものともせず、ファンを抜き去っていた。
ファイターズには球界屈指の俊足を誇る五十幡がいる。しかし、指揮官は「(レース用の)この距離なら(勝つのは)ダッシュマンでしょ。獲れるかなーと思って。緊急補強(笑)。守備は俺が教えるから。盗塁だけ。野球でも(生かせる)面白い足の回転をしている」と無邪気に絶賛した。常にサービス精神旺盛な新庄監督。この日もユーモラスなアイデアと、キレキレのトークで楽しませてもらった。