札幌GK菅野が約2カ月ぶり復帰戦に闘志「やるしかないですね」 6日ルヴァン杯横浜M戦
■9月5日、札幌ドームサブグラウンド
待望の守護神復帰、新たな競争へ
北海道コンサドーレ札幌は6日のルヴァン杯横浜M戦(札幌ドーム、19時キックオフ)に向けて、11対11やセットプレー練習などで最終調整を実施した。負傷により戦列を離れていたGK菅野孝憲(39)がこの日行われた11対11では主力組でプレー。7月15日に行われた新潟とのリーグ戦以来約2カ月ぶりとなる先発出場が濃厚となった。
「準備はしておいて、という話はされています」。2日に行われたG大阪戦(札幌ドーム、4〇0)でリーグ戦10試合ぶりとなる勝利を飾り意気上がる札幌。負傷離脱していた選手たちも順次全体練習に復帰してきており、終盤戦での巻き返しに向けてムードが高まりつつある中、頼れる守護神がいよいよ戦線復帰の時を迎える。
新潟戦後に設けられたリーグ戦中断期間も順調にトレーニングを消化していた菅野。過密日程を考慮して8月2日の天皇杯4回戦柏戦をパスし同6日の鹿島とのリーグ戦への出場を視野に入れていたが、同3日のトレーニング中に右ヒラメ筋肉離れを発症し約1カ月の離脱を余儀なくされた。
「やるしかないですね。チャンスがあるんだったら」
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別メニュー調整を経て同30日に全体練習に復帰。「本当は先週も試合に入るか入らないかみたいな話をしていたんですけど」と、G大阪戦出場の復帰を視野に入れるほどコンディションは戻っていたが、万全を期してここまでスライド。約2カ月ぶりとなる実戦へ向けて「やるしかないですね。チャンスがあるんだったら」と静かな闘志を燃やしている。
「常に自分のスキルを伸ばすことに集中して」
菅野の離脱中に完全移籍で獲得したヴェルディアカデミーの後輩でもあるGK高木駿(34)が直近のリーグ戦2試合で先発出場。G大阪戦ではチームにとって実に22試合ぶりの完封勝利に貢献した。その高木を自身に似たタイプと語る菅野は「ビルドアップに関しては、僕もすごく参考にさせてもらったGKの1人」と能力を高く評価する。その高木とのポジション争いが今後熾烈なものとなりそうだが、「(GK大谷)幸輝も(GK松原)修平もそうですけど、僕は常に自分のスキルを伸ばすことに集中して。使うのは最後はミシャなので、そこは以前とも何も変わらないのかなと思いますし、そういう正しい競争をしたいなと思います。4人が各自自分に目を向けて、そこのレベルアップが絶対チームの力になると思います」と、今後もGK陣全体で切磋琢磨していく姿勢を強調する。
「精神的なポジティブさが短期決戦にはすごく大事」
ベスト4入りを懸けた戦いは中3日で2試合を戦う短期決戦となる。「毎回横浜Mとは難しい試合になるので、ポジティブに精神的優位に立つことがこの短期決戦で勝つことの一番の近道かなと思います。初戦負けて引き分けて、そういう結果にかかわらず2戦目にすぐ切り替えられたりとか、そういう精神的なポジティブさが短期決戦にはすごく大事になると思います」と、プライムステージへ臨むにあたって心構えを説く。
今大会から廃止となったアウェーゴールのルールについても「よりはっきりしていいんじゃないですかね。第2戦がはっきりしていて。正直わかりづらかったんで、全然ネガティブな感情はないですね」と前向きにとらえており、動じることは何も無い。
自身2度目の優勝へ
柏在籍時の2013年に優勝カップを勝ち取った経験を持つ菅野。プロ入り21年目のシーズンを戦う大ベテランが自身2度目、そして札幌にとっては初となるルヴァン杯制覇に向けて、自らの復帰戦で勝利を飾りベスト4入りに王手をかける。