球界屈指のスピードスター五十幡 課題と向き合う日々 「野球勘を磨きたい」
8日から本拠地エスコンフィールドで西武3連戦 残るリーグ戦は21試合
課題と向き合い、シーズンを駆け抜ける。日本ハムの五十幡亮汰外野手(24)が7日、西武3連戦(エスコンフィールド北海道)に向けて空路移動した。プロ3年目の今季は5月に左太もも裏を負傷。約2カ月の離脱を余儀なくされながらも、キャリア最多の17盗塁を記録している。さらなる数字の上積みを狙う背番号50は、残り21試合に懸ける思いを言葉にした。
「残りは少ないですけど、シーズンを通して自分の技術力アップを目指しています。技術だけではなくて野球勘も。この世界で長くやっていく選手は、うまくて頼りになる選手だと思う。技術が一番大事だけど、野球への取り組み、姿勢、努力。そういったところも大切にしながら、野球勘を磨いていきたいです」
脚力は球界トップレベル 課題は予測、選択、状況判断
球界屈指の脚力を武器に、攻撃をけん引する能力を持つ。その一方でプレーの予測や選択、とっさの状況判断を課題としている。7月の楽天戦では1点ビハインドの九回無死一、二塁の好機で、一塁からタッチアップを試み憤死する痛恨の走塁ミスもあった。苦い経験を糧とし、プレーの引き出しを増やすため、目の前の一球に集中し続ける。
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「試合に出ることが一番ですけど、試合に出なくてもベンチで見ることはできます。『自分だったらこういう球を待つ』とか『チームの作戦としてこういうサインが出るかな』と。そういうところで野球勘を養える。やっぱり野球は難しいなと思うことは多い。だからこそ野球が楽しいです。完璧な人はなかなかいないけど、そういう人に近づきたいし、毎日が勉強だと思っています。上を上を目指してレベルアップに努めます」
新庄監督も期待の逸材 20盗塁は今季の〝ノルマ〟
驚異的なスピードを誇る五十幡について、新庄監督はかねて「日本を代表する1番打者になって、盗塁王を必ず取る」と評してきた。タイトル獲得をプロ生活の目標の一つに掲げる五十幡は、現在地を確認しながら、一つずつ数字を伸ばしていくつもりだ。
「20盗塁はもちろん達成したいです。(今季の盗塁王は)厳しいところがあるかと…。盗塁王になりたいからってバンバン走ってアウトになってはいけない。1つの走塁が勝敗を左右することもあるので慎重に、挑戦できるところで走りたいです。盗塁は数も内容も大事。どのカウントで、どの球種が来るのか。ピッチャー、バッテリーとの駆け引きをもっと覚えたい。シーズン中なので走ってセーフになることが間違いなくベストだけど、その中身を濃くしていくことですね」