レバンガプレシーズンマッチ 小野寺HC「ディフェンスの改善は非常に大きなトピック」
■プレシーズンマッチ(9日、札幌・北海きたえーる)
▽レバンガ北海道63-73FE名古屋
今季初実戦は黒星
B1レバンガ北海道はFE名古屋とプレシーズンマッチを行い63-73で敗れた。22-23年シーズンから5人が新加入し、まだ戦術理解度が完全ではない段階だったが、昨季途中から指揮を執る小野寺龍太郎HC(41)は、現時点での守備に関しては合格点を与えた。10日に第2戦が行われる。
今季初の対外試合に敗れはしたものの小野寺HCやレバンガ選手らに悲壮感は一切なかった。「35、6回練習をしてきた中で、10月の開幕に向けて自分たちが今までの練習の中で取り組んできた要素ではディフェンスの改善は非常に大きなトピックであった。(試合の)ペースをコントロールして73失点っていうのは、今の時期としては悪くない」と小野寺HCは頷いた。
意図的にゲームスピードを抑える作戦
ラン・アンド・ガンの走り合いを避け、攻守に24秒ルールをぎりぎりまで使ってペースをコントロール。特に守備では「最初の8秒間で、どれだけ自分たちが相手にアドバンテージショットを与えないか。例えばレイアップだったりオープンのスリーポイントだったりをどれだけ打たせずにハーフコートのオフェンスをさせるか」と、意図的にゲームスピードを抑える指示を出した。
これにより昨季苦しめられたファストブレークからの失点は前半は0点。「自分たちがターンオーバーで終わったとしてもすぐに戻って、彼らの早いタイミングでのレイアップだったりアドバンテージショットを消していくのが僕たちが今準備していること。いいサンプルは取れた」。取り組んでいる方向性が間違っていなかったことを初実戦で再確認できたのは大きな収穫だ。
新加入・関野のディフェンスを絶賛
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新加入選手の活躍は指揮官の予想よりも上だった。「関野(剛平、29)選手は非常にディフェンスでハッスルできますし、さまざまなタイプのキープレーヤーにマッチアップできる。特に外でプレーするキープレーヤーに対してマッチアップできるので、チームとしても彼の加入はディフェンスのステップアップという意味でも非常に大きい」と絶賛した。
ウェルシュもゴール下で活躍
さらに待望のポストプレーヤー、Cトーマス・ウェルシュ(27)がゴール下で大活躍。「外国籍選手っぽくない勤勉さだったり、チームの和を大事にする協力して何かをやろうとしてくれる選手。ディフェンスで彼が最終的にリバウンドを取る。取れなかったとしても周りの選手がフォローし合って24秒のディフェンスを作り上げることができている。去年は非常に苦労した部分だったが、彼が加入することによって周りの選手もすごく生きていますし、彼自身もリバウンドを取る仕事を見せてくれた。(FE名古屋の)オマラ選手は非常にタフな選手ですけども、そこのマッチアップの中でもリバウンドコントロールできていた」と、長年のウイークポイント克服に期待を込める。
残り2試合、課題克服の徹底図る
本番は1カ月後。シーズンは60試合の長丁場だ。「24秒、一つ守って、それが最終的には80ポゼッションぐらいで、1試合トータル40分。80ポゼッション×60試合でシーズンの結果が決まると思っている。その一つのポゼッションでもミスは犯したくないし、自分たちがそこから逸脱しないようにする。今それをおろそかにしていたら、シーズン中に修正するのは難しい。まずはその部分を固めていくのが明日のゲームになる」。開幕まで実戦は残り2試合。1つ1つ階段を上がり万全の体勢でスタートダッシュを決める。