《ルヴァン杯横浜M戦後》3対1になっていれば試合の展開はもっと際どいものになった
■ルヴァン杯準々決勝第2戦 札幌0-3横浜M(10日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)
なかなか弱気な前半だった。1点で済んだのはラッキー
―試合を振り返って
ファーストレグ(第1戦)を3対2で勝利できたことで、準決勝に勝ち上がれるチャンスが十分にある中で迎えた第2戦ですけれども、前半はマリノスが我々を上回っていた。我々はなかなか弱気な前半だった。ビルドアップの部分でなかなかパスが縦に入らず、前向きのサポートもできない状況の中で相手のペースを剥がすことができない。逆にマリノスは我々のプレスをしっかり縦パスを入れて前向きのサポートをしながら、我々の背後あるいは逆サイドを狙って展開して、我々のプレスを外して得点を狙いに来ていた。前半は1対0で折り返したけど、1点で済んだのはラッキーだったぐらいの試合展開だったと思います。
後半に入るに当たって(大森)シンゴと(中村)トウヤを入れて状況を打開するための手を打った。ただ、立ち上がりに2点目と3点目を献上してしまい、3対0というスコアになってしまった。その点差がついてしまうとなかなか簡単ではなかったけれども選手たちは気持ちを取り直してゲームを進めてくれた。
3-0の中で前半より改善できた部分はあった
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後半、3-0とリードされた展開の中で、前半よりビルドアップあるいは攻撃で改善できた部分はあった。比較的早い時間帯で青木と深井を入れて、さらに攻撃的な形を取りながら1点を取るべく選手は攻撃的な姿勢を貫いてくれた。そういう中でPKのシーンがあって、決めていれば、3対1になっていれば試合の展開はもっと際どいものになった。残り10分あるいは15分ぐらい、アディショナルタイムを入れれば十分に時間はあったと思うので、相手を慌てさせるような展開は十分に作れたのではないか。3対2になっていれば延長戦に持ち込めた展開ですので、残りを考えれば十分に2点目を取りに行けるだけの時間はあった。
ただここ最近、福岡戦、京都戦と試合の中でのPKが決まらない。きょうのゲームも決まらない。3試合連続で試合の中での重要なPKを入れられない、それが今のチームの状況。そういう中で、選手たちは3対0の状況を作った中でも最後まで点を取るべく攻撃の姿勢を貫いて戦ってくれた。
菅選手はなかなか調子が上がらなかった
サイドに展開した後のドリブルでの崩しという我々のサイド攻撃の特徴である部分が出せない状況は、我々の得点源として非常に難しくなってしまった。菅選手に関してはなかなか調子が上がらないゲームでした。元々はシャドー、あるいはFWの選手。元々ワイドができる選手ですけれども、やはりルーカスや(金子)タクのようにドリブルで1人、2人交わしてクロスあるいはシュートといったタイプの選手じゃない。いいクロスを上げてましたけれども相手を剥がす意味では今日は出せなかったかな。
青木もケガ明けで時間の制限をしなければいけなかった
今シーズンはケガ人が多い状況の中で、青木選手が途中で入りましたけれども、ケガ明けということもあって時間の制限をしなければいけなかった。ルーカス選手も含めてワイドの選手がいない状況をチームとしてどう改善して立て直していくのか、模索していかなければいけないだろう。それ以外にもケガ人あるいはケガ明けの選手が非常に多い中で、次の試合に向けどういう準備ができるかを来週からしっかり模索しながら準備していかなければいけない。
最後まで戦った姿勢、攻撃的な姿勢は十分に評価していい
勝ち上がれなかったことは非常に悔しいし残念な思いもある。そして、応援してくれた皆さんの期待に応えられなかったことに申し訳なさもありますけれども、ただ私自身は全くこの敗退をネガティブに捉えていない。選手たちが最後まで戦った姿勢、攻撃的な姿勢は十分に評価していいと思いますし、今シーズンも非常にチーム状況が厳しい中で予選を勝ち上がり、そして強いマリノスに対してこれだけのゲームができるってものを選手たちが示してくれた。そういった部分は、選手たち、チームを評価していいと思いますし、負けた中にも前向きなものをしっかり見つめながら、今シーズンの残りの試合を戦っていきたいと思います。チームとしての成長も図っていきたい。