鈴木が激ヤセを経て約2カ月ぶり1軍登板 1回無失点に抑え「1軍にいることが野球選手としての喜び」
■パ・リーグ23回戦 オリックス8-1日本ハム(9月12日、エスコンフィールド北海道)
八回に4番手で登板 「ゼロが意味あること」
日本ハム・鈴木健矢投手(25)が12日、オリックス戦(エスコンフィールド北海道)で約2カ月ぶりに1軍昇格し、即登板を果たした。1ー5の八回からマウンドへ。1死から左前打を浴びたが後続を打ち取り、無失点に抑えた。「いや~良かったです。ゼロが意味あることなので、ずっと打たれていたので良かった」と白い歯がこぼれた。
7月17日西武戦後から2軍調整
プロ4年目の今季は開幕直後から先発ローテーションを担い、自己最多を更新する6勝をマーク。希少な下手投げとしてブレークを果たしたが、二回途中4失点でKOされた7月17日の西武戦以降は2軍調整が続いていた。元々小食で痩せやすい体質なこともあり、リカバリーが追いつかず。「5、6キロ減って、79キロくらいあったのが73キロ台になった。カリカリでした」。食事がのどを通らなくなり激ヤセした。
実戦から遠ざかって心身ともにリフレッシュ
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1カ月近く実戦登板から遠ざかり、心身ともにリフレッシュ。「食べるのが苦手なので、プロテインをいっぱい飲みました。お腹が空く時間をなくす。間食だったり、1回にどんと食べるのではなくて、食べられない分ちょこちょこ食べていました」。激減した体重は80キロ近くまで戻すことに成功した。
2軍巨人戦で指揮官にアピール
2軍戦で投げた内角高めの直球が、新庄監督の目に留まった。7日のイースタン・リーグ巨人戦、ブリンソンをストレートで空振り三振に斬った。この日1軍に合流すると、指揮官から「その球を見た時に(1軍に)呼ぼうと思った。ああいう球をどんどん投げていこう」と告げられた。約2カ月ぶりの1軍マウンドでは、最速128キロを記録。「打たれている時はちょっと球速が遅すぎた。打たれている時は128すら出ていなかった」とホッとした表情を浮かべた。
「左打者の攻略さえできたら必ず10(勝)オーバーできる」新庄監督
新庄監督は苦手とする左打者克服のため、左打者が多いチーム相手に起用することも示唆。「左打者の攻略さえできたら必ず10(勝)オーバーできる投手」と大きな期待を寄せており、鈴木も「1軍にいることが野球選手としての喜び。機会があれば先発の気持ちはあるんですけど、まずは中継ぎからもう一回、信頼を取り戻せるように頑張りたいです」と意気込む。
灼熱の2軍本拠地・鎌ケ谷ですっかり日焼けした顔をほころばぜ、「めちゃくちゃ暑かったすから。(今日は)めちゃくちゃ涼しかった。投げやすかった」。どん底を味わったサブマリンが、秋が近づく北の大地で再スタートを切った。