U-22日本代表の札幌DF馬場晴也 湘南戦勝利し胸張りアジア大会へ挑む
■9月13日、札幌ドームサブグラウンド
16日湘南戦に向け練習再開
10日に横浜Mとのルヴァン杯準々決勝第2戦(ニッパツ、0●3)を戦った北海道コンサドーレ札幌は13日、2日間のオフを挟んで練習を再開。攻撃練習や6対6などで16日の湘南戦(札幌ドーム)に向け調整を行った。DF馬場晴也(21)は湘南戦後に一時チームを離れ、アジア競技大会を戦うU-22日本代表に合流する。最近、チーム内での存在感を高めつつある若武者が〝壮行試合〟でチームを勝利に導き、胸を張ってアジアでの戦いへ旅立つ。
川崎戦からリーグ戦2試合連続フル出場
8月26日川崎戦(等々力、2△2)、そして9月2日のG大阪戦(札幌ドーム、4〇0)と現在リーグ戦2試合連続でフル出場中の馬場。それ以前までリーグ戦での先発出場は2試合に止まっていたが、川崎戦で見せた攻守での奮闘によって一気に定位置争いの先頭集団に加わった格好だ。「出られない時もしっかり準備はしてきたので。コンディションはずっと良い感じに保っていたので、いつチャンスが来てもいいように準備をしてきたのが川崎戦でのいいパフォーマンスになって。日頃の準備が良かったかなと思います」。
1試合総走行距離がトップクラス
その2戦での1試合ごとの総走行距離を見ると、川崎戦ではMF駒井善成(31)に次いでチーム2位、そしてG大阪戦では両チームの出場選手32人の中で唯一11キロ超の距離を走り抜いて堂々1位の座に輝いた。ボランチとして守備面ではもちろん、攻撃面でも推進力を持って前線に顔を出していることを数字が証明している形だ。「チャンスをもらって消極的になるのはやっぱり違うと思うので。どんどんチャレンジしていこうという気持ちが、その推進力であったりにつながっているのかなと思っています」。積極的な姿勢を持って試合に臨めていることを最近の好調の要因に挙げる。
パリ五輪予選のメンバーから漏れ危機感
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湘南戦後にチームを離れ、中国で開催されるアジア大会に臨むU-22日本代表に合流。20日のカタール代表戦を皮切りに、勝ち進めば最長で10月7日まで続く戦いへ挑むことになる。「本当だったら、今(U-22代表が)行っている遠征(※来年のパリ五輪出場権が懸かるU-23アジアカップ予選)に行かなければいけないと思うので、危機感はあります」と、この年代の主力組が多く招集された代表チームの選考から漏れた悔しさを口にする。一方、「久しぶりの(代表での)活動で、最近行けていなかったので。今まで呼んでいなかったのを後悔させるぐらいのプレーができればと思っています」と、存在感のアピールへ闘志を燃やしている。
「パリまで時間は無いし、焦りはあります」
アジア大会での目標については「韓国とやりたい」と語る。「去年日韓戦(※U-23アジアカップ準々決勝で対戦し3-0で勝利)に出て、めっちゃ楽しかったので。アジアのレベルも年々上がってきていますし、(パリ五輪の)最終予選もあるのでいいシミュレーションができるかなと思っています」。韓国代表はアジア大会の金メダル獲得で代表メンバーの兵役が免除される。日本はU-22代表で挑むが、韓国は年齢制限上限のU-24代表で参加。3人のオーバーエージ枠もフル活用し、招集の可否は未定ながら今夏フランス1部パリSGに移籍したMF李康仁(22)もメンバーに選出するなど本気の陣容で戦いに臨んでくる。その韓国の撃破に貢献できれば、馬場の評価は一気に高まるはずだ。「パリまで時間は無いし、焦りはあります。やるしかないなって思っています」。自らの運命を切り開くため、最長で約3週間に及ぶ戦いの中で結果を出してみせる。
残り8試合「ミシャさんがやりたいサッカーを来年につなげられるか」
天皇杯とルヴァン杯での戦いを終え、札幌の今季の公式戦はリーグ戦8試合を残すのみとなった。「チームとしては1桁(順位)を目指して、行けるところまで行くのがベスト。残り試合を全勝する気持ちで行く中で、内容面ではミシャさんがやりたいサッカーをやって来年につなげられるかも大事だと思います」とチームとしての目標を掲げ、個人としても「こうやって今チャンスをもらえているので、チームメートと監督の信頼をつかんで(試合に)出続けるというのを意識してやっていければいいかな」と意気込みを見せる。湘南撃破に攻守両面で貢献し、最高の状態でアジアの舞台へ乗り込んでいく。