札幌GK松原修平「成長したところを見せられれば」 古巣・湘南戦、恩師・名塚コーチとの対決に向け意気込み
■9月13日、札幌ドームサブグラウンド
北海道コンサドーレ札幌GK松原修平(31)が16日の湘南戦(札幌ドーム)を前に、2019年シーズンに在籍した古巣、そして今夏から湘南のコーチに就任したかつての恩師への思いを語った。
J3群馬からJ1湘南に2019年完全移籍
プロ生活9年目の19年、松原はその前年に当時J3だった群馬で全32試合にフル出場した実績を買われて湘南に完全移籍加入した。「僕自身初めてJ1クラブに所属させてもらったのが湘南さんだったので。サッカー選手として夢をかなえられたというか、一番目標にしていたところに届いた、届かせてもらったクラブなのですごい思い出はあります」。
「いろいろあってしんどい時期を過ごしました」
ようやくたどり着いたJ1の舞台。だが、そこで味わったのは苦い経験であった。「厳しいというか、しんどい時期でしたね。レベルの高さとか、あとはチームとして(監督の)パワハラの騒動があったすごく大変な時期で。ファンの皆さんの前で練習できなかったりとか、いろいろあってしんどい時期を過ごしました。サッカー人としてというか人間としていろいろ経験させてもらえたので、すごく成長させてもらえたクラブですね」。苦しい経験を乗り越えたからこそ自身の原点である札幌で奮闘する現在の松原がいる。
札幌U-15時代の名塚監督が湘南コーチ就任
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その湘南に今年7月、松原と非常に縁の深い人物がコーチとして就任した。札幌U-15に所属していた07年に同チームの監督を務めた札幌OBの名塚善寛(53)だ。元々いちファンとして札幌の試合を見ていた松原は「ちょうどエメルソンとかがいた強い時にテレビで見ていた人が(U-15の)監督だったのですごく興奮したというか、うれしかったです。そういった人たちにひと言言われるだけでもやっぱり説得力が違いますし、すごく良かったです」と当時を振り返る。
「しんどい時に根性を鍛えさせてもらった」
その名塚の指導は「厳しかったですね」と口にする。「やるかやらないで、やらないんだったら来なくていいって。戦える、とにかく練習をやりきる選手と俺はチームをつくっていきたいってことを言ってくれていたような記憶が。厳しく当たってくれましたし、その中で全然結果は残せなかったんですけど。(指導はGKコーチが行っていたため)指導よりは、しんどい時に根性を鍛えさせてもらったかな。(名塚が)プレーしたらすごくうまいので、CBのディフェンスを見習いましたし、チームとしての守備をGKとして、ディフェンス陣として鍛えさせてもらえたかなと思っています」。
「僕とか荒野とか深井とか、恥ずかしいプレーはできない」
札幌にとっては、初めて名塚を相手チームの指導者として迎えることになる一戦。だが、松原は群馬時代の21年、先発フル出場した試合で既に名塚との対戦を経験済みだ。「僕が群馬にいた時に山口でコーチをしていて。そのときは僕が出て勝って(3-0)、『やられたよ』みたいな感じで言われたので、それがまた聞ければいいなって思います」と再度の恩師撃破を狙う一方で、「僕とか荒野とか深井とか、教え子として関わった選手として恥ずかしいプレーはできない。サッカーだけではなくて人間としての立ち居振る舞いであったりも、しっかり成長したところを見せられればいいかなと思っています」と思いを語る。現役時代にはチームの主将を務め、アカデミーやトップチームで数多くの選手たちを指導してきた札幌のレジェンド的存在である名塚に大きく成長した札幌の姿を披露してみせる。