札幌MF深井一希 DF金眠泰・名塚善寛コーチが在籍する湘南を札幌ドームで迎え撃つ
■9月14日、札幌ドームサブグラウンド
右膝痛から復帰 コンディションは日々上昇
北海道コンサドーレ札幌のMF深井一希(28)が、長い時間を共にした2人が在籍する湘南を札幌ドームで迎え撃つ。
7月1日のアウェー神戸戦後、右膝の痛みのため戦列を離れていたが、8月26日のアウェー川崎戦で後半45分から途中出場して戦線復帰を果たすと、その試合から公式戦に4試合連続で出場。プレー時間も徐々に長くなってきており、自身でも「コンディションは徐々に上がってきている感じです」と口にするなど、上昇気配を漂わせている。
次戦は16日の湘南戦 縁深い2人との激突にやる気上昇
16日の対戦相手である湘南に今夏、つながりの深い2人が加入した。
一人は、2017年から21年途中まで、約4年半にわたって札幌でプレーしたDF金眠泰(29)だ。札幌から名古屋への期限付き移籍を経て、昨シーズン鹿島へ完全移籍。そして今年7月に湘南へ期限付き移籍で加入した。
心躍る盟友との再会 譲れない勝負への思い
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札幌時代、公私ともに仲が良かった金眠泰について「札幌にすごい強い思いがある選手。すごく彼も楽しみにしているんじゃないかなと思います。鹿島でちょっと難しい時間が続いて、その苦しい時も知っているので、湘南で試合に出て頑張っているなというのはすごくうれしいです。お互い楽しみながら試合ができればいいですね」とピッチ上での再会を心待ちにする。
だが、そこはもちろん真剣勝負の場。「湘南もかなり厳しい状況で、彼もすごいファイトをしてくると思うので、それに負けないように、彼の壁をこじ開けたいですね」。降格圏脱出のため、全力で勝ち点3を取りにくる湘南を返り討ちにするべく、札幌は超攻撃的サッカーの刃を研いでいる。
長く指導を受けた恩師 今年7月から湘南でコーチ
そしてもう一人が札幌OBの名塚善寛(53)だ。J2山口で監督を務めていたが、今年5月に退任。7月からは、自身のキャリアをスタートさせた湘南にコーチとして復帰した。
01年に現役を引退した後は、札幌のアカデミーやトップチームで16年間にわたって指導者を務めてきた名塚。その中で深井はU-12のコーチとして3年間、U-15の監督として3年間、そしてトップチームのコーチとしてルーキーイヤーの13年から17年までの5年間、計11年にわたって名塚からの指導を受けてきた。
成長を促してくれた存在 「活躍する姿を見せたい」
「どちらかというと、厳しいタイプの方で。僕も昔から『弱い』と言われながら指導されてきました。あまり褒めるタイプじゃないので、ちっちゃい時はナツさん(名塚)に褒められたいなって思いながらプレーしていたのを覚えています。トップチームになってからは、コーチということもあって、あまりガミガミ言われることはなくなって。すごい優しい方なので、何かあった時にうまくサポートしてくれたりしましたね。活躍する姿をJ1の舞台で見せたいなという気持ちはありますし、山口の監督をやられている時から、たぶん見てくれているんだろうなと思いながらやってきたので、目の前でプレーできる機会があるのはすごくうれしいです」
深井にとって、初めて恩師を対戦相手として迎える一戦となる。「僕のケガのこともちっちゃい時から知っているので、たぶんすごい心配してくれているなというのは分かります。だから元気な姿をまずは見せたいです。そしてしっかりと自分の持ち味の1対1の守備であったり、バランスを取るところであったりを見せたいなという気持ちがあります」
不屈の闘志でプレーし続ける背番号8
大きなケガを何度も乗り越え、現在プロ11年目のシーズンを戦っている深井。プロ生活で培ってきたプレーを恩師の目前で披露すべく、感謝の気持ちを胸に札幌ドームのピッチへと足を踏み入れる。