芸能
2023/09/18 15:00

新十津川町の野外フェス「SORAON」に4500人が集結 満島ひかりや木村カエラが出演

西日を浴びながら登場したKICK THE CAN CREWが会場のボルテージを一気に沸点へと上昇させた(撮影・小田岳史)

■9月10日、新十津川町ふるさと公園イベント広場

テーマは「フェスニック」

 フェス×ピクニックの「フェスニック」をテーマにした「SORAON 2023」が開催された。昨年に続く2度目の「SORAON」に関係者を含めて4500人もの観客が集まり、満島ひかりや木村カエラ、KICK THE CAN CREWなど、計10組のアーティストが熱演した。

お笑い芸人のDJやついいちろう「声の出せるフェスが戻ってきたぞー!」

 青空の広がった新十津川の会場が、非日常を体感する空間と化した。午前9時20分、地元の新十津川中と砂川中の吹奏楽部によるウェルカムステージで観客を出迎えた。そして、午前10時からはスカイステージが開演。トップバッターを飾ったのは、前身の「すながわ公園祭2019」から出演し続けているお笑い芸人のDJやついいちろうだ。機材トラブルで20分ほど時間が押すアクシデントはあったものの、水曜日のカンパネラの「エジソン」やB'zの「ultra soul」などを流し、「声の出せるフェスが戻ってきたぞー!」とスタートからオーディエンスをヒートアップさせた。

DJやついいちろう


地元の新十津川中と砂川中の吹奏楽部、北大アカペラサークルも参加

 続いては、メジャーデビュー10周年を迎えたwacciがステージに上がった。最後に演奏した「大丈夫」では、ウェルカムステージで登場した吹奏楽部がバックで演奏し、温かい空気が広がった。稲泉りん、高橋あず美、植松陽介によるユニット・ぐでんぐでんのステージでも、北海道大のアカペラサークルNoSeRaがコラボし、美しいハーモニーを響き渡らせた。
 

wacciと共に演奏した新十津川中と砂川中の吹奏楽部

 

ぐでんぐでんと共にパフォーマンスを披露した北大アカペラサークル

 

アニソン女王・高橋洋子が「魂のルフラン」「残酷な天使のテーゼ」

 結成25周年を迎えたストレイテナーは「Melodic Storm」や、X(旧Twitter)の投票企画で選ばれたスピッツの「渚」、ゲストにmajikoを迎えての「冬の太陽」など、全8曲を披露。ボーカルのホリエアツシは「今年、北海道は3回目ですけど、北海道の空気は何回でも吸いたいです」と澄んだ空気を堪能した。昼過ぎまで及んだスカイステージの最後を飾ったのは、アニソンの女王・高橋洋子。「魂のルフラン」「残酷な天使のテーゼ」といった定番曲で会場を盛り上げた。

ストレイテナーとmajiko(左から2人目)

 

高橋洋子

 

音楽フェス初出演の満島ひかり 入りは「朗読」から

 午後3時10分からはサンセットステージが開幕し、北海道出身のロックバンド・Galileo Galileiが「夏空」から「青い栞」までの7曲を歌い上げた。続いては、音楽フェス初出演の満島ひかりが登場。ステージに西日の差し込む中、いきなり朗読からスタート。「暑い中、朗読? って感じですよね。そこはご愛嬌で」と笑った。その後、ぐでんぐでんがサポートメンバーとして登場し、SOIL&"PIMP"SESSIONSが作曲と編曲、自身が作詞した「eden」、MONDO GROSSOの「ラビリンス」を歌唱した。最後は「おまけ!」と、宇多田ヒカルの「First Love」の1フレーズを歌って、ステージを後にした。
 

Galileo Galilei

 

満島ひかり

 

KICK THE CAN CREWが夕方から登場

 日の入りが近づいた午後5時10分。KICK THE CAN CREWが、会場のボルテージを一気に上げた。KREVAは「山に日が掛かっている感じで、みんなが自由に揺れている。いろんな人がいて最高です!」と「SORAON」ならではの景色に感銘を受けていた。「千%」「地球ブルース337」「イツナロウバ」「アンバランス」「マルシェ」などを披露。観客も一体となり、大地を揺らすようなパフォーマンスを見せた。
 

KICK THE CAN CREW

 

トリは木村カエラ ピースフルな空間つくり上げ「SORAON最高ー!!」

 豪華アーティストのトリを務めたのは木村カエラ。「楽しもうねー!」と、人気曲の「リルラリルハ」「BEAT」「Magic Music」などに加え、昨年末にリリースしたアルバム「MAGNETIC」から「井の頭DAYS」や「ノイズキャンセリング」「MAGNETIC」も披露。高い歌唱力とエネルギッシュな動きで観客を魅了した。最後は「Butterfly」でピースフルな空間をつくり上げ、「SORAON最高ー!!」と締めくくった。

木村カエラ

 

ファミリー層が多く来場し、ゆったりとした空気

 昨年の3000人を大幅に超える4500人が集結した。飲食店のみならず、マルシェ(市場)やこども縁日、トランポリンで遊べるブースもあり、楽しみ方は千差万別。木村カエラが「こんなに子供の多いフェスはあんまり見たことない」と話したように、ファミリー層が多く来場した。ステージが一つのコンパクトな会場では、至る所に音楽が届くため、最前列で聴くのも良し、ゆったりと椅子に座りながら楽しむのも良し。大規模なフェスが定番化している中で、ゆったりとした空気の流れる「SORAON」は一線を画す。この自由度の高さが「フェスニック」の大きな魅力だ。


■野外音楽フェス「SORAON 2023」の模様を写真で紹介(全35カット)











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