札幌MF宮澤主将 共に戦い、歴史を築いてきたOBたちの前で「勝つところ見せたい」 16日ホーム湘南戦
■9月15日、札幌ドームサブグラウンド
残す公式戦はリーグ戦8試合のみ
ルヴァン杯での敗退が決まり、北海道コンサドーレ札幌の今季の戦いは残すところリーグ戦8試合のみとなった。チームのキャプテンを務めるMF宮澤裕樹(34)は、リーグ戦再開初戦となるホーム湘南戦(札幌ドーム、19時キックオフ)でファン、サポーター、そしてこれまでの共に戦い、札幌の歴史をつくってきたOBたちに勝利の歓喜を届ることを誓った。
最下位の相手は死の物狂い 気持ちを切り替えてしっかり戦う
2試合トータルで逆転負けを喫した横浜Mとの戦いから約1週間がたち、リーグ戦が再開する。悔しい気持ちを振り払い、チームは前を向いて今季ラスト8試合へと臨もうとしている。宮澤は「変わらず今まで通り、一試合一試合、上を目指して、気持ちを切り替えてしっかり戦うことが大事。自分たちにとって次の試合は重要ですし、相手もそういう状況なので、非常に重要なゲームだと思っています」。対戦相手の湘南は現在J2降格圏である最下位に沈む。勝ち点3を狙って死の物狂いで向かってくることが予想されるが、現在12位の札幌も1桁順位が十分狙える位置につけている。本拠地・札幌ドームでの一戦ということもあって、勝利を譲る気もさらさら無い。
DF岡村が出場停止開けも 前節の活躍買われ3バック中央へ
リーグ戦前節のG大阪戦(札幌ドーム、4〇0)で出場停止だったDF岡村大八(26)に代わり、リーグ戦で今季初めて3バック中央の位置で先発出場すると、豊富な経験を生かしたクレバーな守備で、相手のチュニジア代表FWイッサム・ジェバリ(31)ら強力攻撃陣をシャットアウト。チームにとって実に22試合ぶりとなる完封勝利に貢献した。そのプレーぶりが評価されてか、前日14日の練習で行われた11対11で主力組の3バック中央でプレー。湘南戦もリーグ戦2試合連続となる同位置での先発出場が有力視される。「いつも通りチームを統率しながら、自分の役割を全うできればいい」と意気込みを口にする。
元札幌DF金眠泰が夏に湘南へ加入 「自分のサッカー人生で欠かせない存在」
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湘南には今夏、鹿島からDF金眠泰(29)が期限付き移籍で加入した。2017年から約4年半にわたって札幌でプレーし、宮澤にとってはボランチや3バック中央のポジションを共に争った良きライバル、良き仲間でもある。「一緒にプレーして、すごく思い出深い選手の一人。同じポジションで切磋琢磨しながらお互い向上心を持って戦えていたし、自分のサッカー人生で欠かせない存在でした。今は別々のチームでやっていますが、彼には今後のサッカー選手、そして人生でも幸せであってほしいと思っています」と、かつてのチームメートへの思いを語る一方、「ただ、ピッチでは真剣勝負で戦えるのを楽しみにしています」と、90分間の戦いでは一歩も譲る気は無い。互いに全力を出し切って戦う好勝負が見られるはずだ。
前座試合のOBの中には自分と年齢の近い選手が増えてきた
湘南戦の試合前には札幌のOB会『CONSAOLDS(コンサオールズ)』による前座試合が行われる。札幌の礎を築いた選手やJ1昇格を達成した選手、そしてJ1定着に貢献して現在の札幌の姿をつくり上げた選手など、札幌の歴史に名を刻んだ往年の名選手が登場する予定だ。「自分が(一緒に)やっていた選手が多くなりましたね。今までは昔見ていたという選手が多かったですけど、自分と近い年齢で、現役でプレーしていた選手が多いので。時間がたったのを感じますね」と口にするとおり、出場予定の19人中、半数を超える10人が08年から札幌に在籍する宮澤と共にプレーを経験した選手だ。上里一将さん(37)や藤田征也さん(36)といった、同じ時代を共にしたプレーヤーたちが名を連ねている。
現在の札幌を見て いろいろ感じてくれているはず
それぞれの時代を戦い抜いてきた札幌OBたちが見守る一戦。「今のコンサドーレを見ていて、いろいろ感じてくれているんじゃないかなと思う。勝つところを見せたいですね」。過去最長の8年連続でキャプテンを務め、現在の札幌の象徴とも言える存在の宮澤が、クラブ27年の歴史にまた一つ白星を刻みつける。