■パ・リーグ２１回戦　ソフトバンク１－３日本ハム（９月１６日、エスコンフィールド北海道）

２１号で始まり　２２号でサヨナラ　どちらも自身初

　パ・リーグ初の快挙だ！ 日本ハムの万波中正外野手（２３）が、１６日のソフトバンク戦（エスコンフィールド北海道）に「１番・右翼」で先発出場。自身初の先頭打者本塁打となる２１号ソロを放ち、九回には左翼へ２２号サヨナラ弾を放った。

初回はG.G.佐藤ばりの「キモティー！」弾

　右へ左へ、本塁打王へ望みをつなげる２本のアーチを描いた。まずは一回。相手先発・石川が投じた１２７キロのカーブを逆方向へはじき返した。８月２３日の楽天戦以来の一発に「キモティー！　G.G.（佐藤）さん、乗り移っちゃいますね」と茶目っ気たっぷりにコメントした。
 

九回は守護神・オスナの初球１５３キロを左翼スタンド中段へ

　１ー１で迎えた九回は、１死一塁から相手守護神・オスナの初球１５３キロを左翼スタンド中段へドカン。自身初のサヨナラ本塁打で試合を決め、「自分自身も鳥肌たちながら、今まで以上の歓声を浴びてビリビリしながら」ダイヤモンドを一周した。
 

初の規定打席到達　本塁打王トップとは２本差

　プロ５年目の今季は、自身初めての規定打席に到達。トップのポランコ（ロッテ）とは２本差と、本塁打のタイトル争いに加わっている。大ブレークの裏には、庶民派すぎる〝勝負メシ〟があった。

ピザ好き引退し　牛丼派へ

　入団時は無類のピザ好きとして知られたが、「完全引退。たぶん普通の人の一生分を食べました」とキッパリ。「いまは牛丼です。今年の全外食の中でダントツ一番多い」と、牛丼チェーン店の一品をこよなく愛す。

こだわりの定番セット、こだわりの食べ方を力説

　「球場から寮までの帰り道にあって」と頻繁に利用しているのが『すき家』。チーズ牛丼中盛りとねぎ玉牛丼ミニのペアが、定番メニューだ。こだわりの食べ方もあり、「チー牛を食べる場合、１５分弱でチーズが溶ける。店で食べるとチーズが溶けないんですよ」と力説。テイクアウトして、寮に着いてから食べるのが至福のひとときになっている。

一人の食事は全て「すき家」

　食通の清宮に連れて行ってもらった焼き肉店のミノのおいしさに衝撃を受けたこともあったというが、「先輩方にいろんなところへ連れて行ってもらうんですけど、なかなか舌が肥えてこないです」と照れ笑い。「人とご飯を食べに行く時以外は全部『すき家』です」というほど通い詰めている。

　新庄監督は本塁打王獲得を後押しするため、９月に入ってから万波を１番で起用。期待に応えられず苦しんできたが、ようやく復調の兆しが見えてきた。
 

初タイトルへ自身を叱咤激励する２発

　「ちょっと厳しいかなと正直思っていたところもあった。そういう中で２本出たのは、もう一回、より強くホームラン王を目指すっていう、いい自分自身への刺激にもなった。今後に向けて弾みになるんじゃないかなっていう感じもあって、ホントにうれしいです」。牛丼パワーを注入し、逆転で初のタイトルもガブッといただく。