「僕が見たかった青空」工藤唯愛 北海道での思い出を胸に【連載④】
優しく後押ししてくれた家族 友人との冒険
秋元康が総合プロデュースするアイドルグループ「僕が見たかった青空」(僕青)は、6月15日に結成された。工藤唯愛(14)は、全23人のメンバーの中で唯一の道産子だ。「青空について考える」が発売された8月30日を皮切りに活動は本格化。連載第4回では、自らを後押ししてくれた家族への感謝や、北海道に住んでいた頃の友人との思い出を語った。
周囲の温かい存在が、工藤の活動を支えている。アイドルの世界へ飛び込むことを家族は優しく後押ししてくれた。その甲斐もあって見事に狭き門をくぐり抜け、「ずっと応援してくれていたので、すごい喜んでくれました」と、オーディションを受けているときからもずっと心の支えとなってきた家族に感謝した。
母親からのプレゼントが癒やし
慣れない東京生活の中で癒やしとなっているのも、母親からのプレゼントだった。8月4日は14歳の誕生日。「誕生日に新しい枕とマットレスをお母さんからもらったので、それを使って最近はたくさん寝てます。今まで使っていたのと全然違う素材で、いつもフワフワしているなって思いながら寝てます」。気遣ってくれる母の温もりを感じながら新たな寝具で心身を充電している。
「〝オーボエ顔〟だね」と勧められた吹奏楽部
中学1年生だった昨冬、音楽の先生から「〝オーボエ顔〟だね」と勧められて吹奏楽部に入部し、言われるがままにオーボエを始めた。その後、僕青のオーディションに合格して上京することとなったため、「すごい少しの期間だったけど、部活動というものをみんなでできたのはすごい楽しかった」。グループの一員として一つの目標に向かっていくという経験は、自身の心の成長につながった。デビュー曲「青空について考える」のミュージックビデオでもオーボエを奏でている姿を披露するなど、吹奏楽部での活動は工藤の中で大きく影響している。
初めて友達と2人だけで映画館に
北海道にいた頃に友人と過ごした日々も大切な思い出だ。「あんまりお出かけとかは1人でできなかったけど、初めて友達と2人で映画を見に行ったんです。少し冒険的な気持ちで、街の中で映画館を探しながら観に行ったのが、札幌にいたときの楽しかった思い出です」。大人から離れ、自分たちだけで街へ遊びに出かけることも、少し前まで小学生だった工藤にとってはとても新鮮なことだった。
応援してくれる大切な人たちがいる
まだ14歳。慣れ親しんだ場所から旅立ち、厳しい芸能の世界で寂しさが押し寄せてくることもあるだろう。しかし、「私はアイドルを見て、笑顔をもらったり元気にしてもらってきたので、今は私たちを見て元気になったり、笑顔を与えられるようなアイドルになりたいです!」。その屈託のない笑顔は、与える側の決意みたいなものを感じさせる。離れた地で応援してくれる大切な人たちからのエールを力に、輝くステージで元気いっぱいに躍動する姿を届ける。