山本拓 引退する中日・谷元の登場曲でマウンドへ「カラオケでよく歌っていた2人が好きな思い出の曲」
■パ・リーグ23回戦 ソフトバンク3-1日本ハム(9月18日、エスコンフィールド北海道)
九回に登板して2奪三振、無失点の好投
思い入れあるメロディーが背中を押してくれた。日本ハムの山本拓実投手(23)が18日、エスコンフィールド北海道で行われたソフトバンク戦の九回に3番手で登板。2奪三振、無失点の好投で勝利への望みをつないだ。
胸に抱く感謝の思いを、形にした。日本ハムファンにとって懐かしい旋律が、フィールドに響き渡った。この試合で使用した登場曲は清水翔太の「DREAM」。中日時代の同僚で、今季限りでの引退を表明した谷元が、日本ハム時代に使用していたナンバーだ。
「(エスコンで)1回投げてみたかったなぁ」という谷元のために
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何気ない会話が、忘れられなかった。選曲の理由を、山本拓は「谷元さんといろいろ話している時に『エスコンめちゃめちゃいいやろ? 1回投げてみたかったなぁ』と言っていた。いろいろお世話になったので、せめて登場曲だけでも」と説明。感謝と惜別の思いを心に秘めて、マウンドに立っていた。
谷元、大野奨らと宮古島での合同自主トレ
小柄な体を目いっぱい使い、打者に立ち向かう。2人の投球スタイルには共通点も多い。山本拓は成績を残せず悩んでいた2022年のオフから、谷元や大野奨太(中日)を頼って宮古島での合同自主トレに参加。多くの助言を授かり、飛躍的に成績を伸ばした過去がある。
「(使用した登場曲は)自主トレの時に、谷元さんと大野さんがカラオケでよく歌っていました。思い出といったら、これ。2人が好きな曲なので、今シーズンが終わるまで使います」
「野球人生の道しるべ」
通算523試合登板を誇る谷元は目標の一人。その存在を、山本拓は「野球人生の道しるべ」と表現する。偉大な記録と背中を追い、きょうも勝負のマウンドへ向かう。