7回1失点と力投した伊藤大海 規定投球回の到達に「体だけは丈夫。親に感謝しています」
■パ・リーグ23回戦 ソフトバンク3-1日本ハム(9月18日、エスコンフィールド北海道)
入団から3年連続達成
日本ハム・伊藤大海投手(26)が18日、ソフトバンク戦(エスコンフィールド北海道)に先発し、7回1失点と力投。打線の援護に恵まれず今季8勝目は逃したものの、入団から3年連続で規定投球回に到達した。
「一つずつアウトを取っていくと決めていた」
自己最短2回⅓でKOされた前回10日の西武戦から中7日でのマウンド。二回以降は毎回走者を背負う苦しいピッチングも、崩れることはなかった。「きょうは球数をかけてでも、しっかり一つずつアウトを取っていくと決めていた。それが形になって7回を投げられたのは良かったです」。
同じ道産子の伏見が好リード 周東の二盗も阻止
同郷の頼れる女房役が支えてくれた。七回には1死から周東に安打を浴びたが、同じ道産子の伏見が二盗を阻止。リード面では、責任感が強い伊藤の性格を考慮して「打たれたのは俺のせいにしていい」と声を掛けてくれた。
きっちり試合をつくり、ノルマをクリアした。開幕からローテーションを守り、143イニングの規定投球回数に到達。「先発ローテーションで投げさせてもらうからには、達成したい数字でした。体だけは丈夫。親に感謝しています」と頭を下げた。
高校、大学時代はけがに苦しむも 今は大きな離脱なし
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駒大苫小牧高時代には右肘を疲労骨折し、苫駒大2年秋には左足首を骨折。アマチュア時代はけがに苦しむこともあったが、プロ入り後は「量より質」を心がけ、大きな離脱はない。
夏前から鍛えたムキムキボディーで球威も上昇
オフは単独で自主トレを行い、一見地味な体幹トレーニングを重視。ただ量をこなすだけではなく、中身にこだわって汗を流した。今年6月からはウエートトレーニングをガッツリ取り入れ、体重が増えてムキムキボディーに。「きょう試合前に測ったら82キロでした。(春先は)80を切っているときもあったので、今ぐらいがちょうど良い。球威も上がってきた」と手応えを口にする。
新庄監督も期待「来年は最低でも15(勝)」
3年連続の2桁勝利は厳しい状況となったが、新庄監督は来季に向けて大きな期待を寄せる。シーズン前に「最低でも15勝はしてほしい」と伝えていたことを明かし、「届かなかったけど、打者との兼ね合いもある。来年は最低でも15(勝)という気持ちでやってほしい」とハッパをかけた。
「調子が悪くてもチームに勝つチャンスを与えられる投球を目指したい」
「前半、たくさん点を取ってもらったのに、僕がうまくいかないことが多かった。調子が悪くてもチームに勝つチャンスを与えられる投球を目指したい。最低限ゲームをつくって、七回、八回を投げることが自分のノルマ。シーズンを通してできるように投球内容を求めていきたい」と伊藤。さらなるパワーアップを図り、背番号17はマウンドに立ち続ける。