《平川弘のCool Eye》最後の決定力がなかった湘南戦は「ぬるさ」を感じた
帳尻合わせでもかまわない 成績は1桁順位で
16日の試合で最下位の湘南に0-1で敗れた札幌。順位は13位へと後退し、サポーターからはブーイングを浴びた。幸いにも今季は最下位だけがJ2降格なので、札幌はフラフラしていても大丈夫? かな。帳尻合わせでもかまわないので、成績は1桁順位にしてほしい。
湘南の必死さに屈した
モチベーションの差だったと言えばそうなるのかもしれない。最下位の湘南はここ4試合勝利がなく、札幌に敗れるとまた一歩J2降格に近づいてしまう、そんな状況だった。それに対し札幌は、ルヴァン杯準々決勝で敗退し、リーグ戦も優勝はない。残り試合で順位を少しでも上げることがチーム内でも確認されていたが、湘南の必死さに屈したという印象だった。
出場停止だったMF駒井の不在
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リーグ戦でG大阪に4-0で勝ってトンネルを抜けたと一安心。横浜M戦の疲労もあって、押し込んでいる割には最後の決定力がなかった。湘南戦で「ぬるさ」を感じた要因の一つは、出場停止だったMF駒井の不在があったと思う。湘南のゴールは、素早い攻守の切り替えにおいて札幌を上回ったもの。FW小柏の落としのミスからカウンターだったが、湘南の選手たちの湧き出て来る力は勢いがあった。
MF宮澤をリベロではなくボランチで使いたかった
ボランチを務めたMF荒野もMF馬場もハードワークに優れた選手だが、駒井の流れを読んで要所を締める厳しいプレーとは少し違いがある。その意味ではMF宮澤をリベロではなくボランチで使いたかった。次節は敵地で堅守の名古屋が相手。相当、気持ちを出して臨まないと勝ち点3どころかゴールも難しい。
名古屋は湘南以上に攻守の切り替えが速くカウンターが鋭い
次節は荒野が出場停止で馬場がU-22のアジア大会参加で不在となる。ボランチの2人が抜けるのは痛いが、宮澤と駒井がカバーできるので何とかなるだろう。ただ、手持ちのカードは減る。ゲーム中のシステム変更や選手交代では選択肢が限られてくるので、ペトロヴィッチ監督は工夫が必要だ。名古屋は湘南以上に攻守の切り替えが速くカウンターが鋭い。変化を付けられるMF森島を潰すことは必須。聞き飽きたが、良い守備から良い攻撃につなげ、決定力を高めてほしい。