野村が引退発表の谷内に感謝 「球場の行き帰りは僕にとってありがたい時間」
公私ともに親交深かった若き主砲
日本ハムの野村佑希内野手(23)が19日、現役引退を表明した谷内亮太内野手(32)へ感謝の思いを語った。同じポジションの先輩とは公私ともに親交が深かった。
「まだまだ、一緒にできると思っていました。けさ(引退を)知って、あまり現実味がないです。連絡をして、『お疲れさまでした』、『ありがとうございます』と感謝を伝えました。『また、札幌に行くのでその時に話そうよ』という感じでした」
守備のスペシャリストは生きた手本
プロ入り後に三塁転向した野村にとって、内野の全ポジションを高いレベルでこなせる谷内はお手本となる存在。打球の捕り方、投手への声かけと勉強になることばかりだった。
「グラウンド、フィールド内で学べる機会はなくなりましたけど、まだまだ学べる機会があると思う。また、ご飯とか行って聞けたらいいです」
忘れられない2人の時間 試合の振り返りは日課
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かけがえのない時間を過ごした。オフに自動車運転免許を取得した野村。昨季までは谷内が車を運転して一緒に球場へ通っていた。帰りの車内では、試合の振り返りをするのがお決まりだった。
「毎日、反省に付き合ってもらったりとか、いろいろ気にかけてくださった。慰めと言ったら、あれですけど、そういうことも言ってくれたので、球場の行き帰りは僕にとってありがたい時間。プラスになった時間でした」
心に期す恩返し 「良い姿を見せていきたい」
5月18日の西武戦では、守備で精彩を欠いた野村に代わって谷内が途中出場。同点の適時打を放ち、お立ち台で「次は野村がいいところで打ってくれると思うので、そちらの応援もお願いします」とファンに呼びかけた。
「ああいうところで言ってくれるのは、うれしいというか、やらないといけない気持ちもある。今年まだその言葉を返せていないので、今後、良い姿を見せていきたいです」
プロ5年目の今季は、不振で2軍降格を経験するなど苦しいシーズンを送っている。活躍する姿を見せることが、なによりの〝恩返し〟だ。