復権期す札幌DF岡村大八 次戦の相手は強力攻撃陣を擁する名古屋 「僕ができることを精いっぱいやりきる」
■9月21日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
約3週間ぶりの宮の沢で充実練習
北海道コンサドーレ札幌は約3週間ぶりに宮の沢で練習を実施。23日の名古屋戦(豊田ス)に向けたミーティングをした後、ボール回しなどで軽めの調整を行った。
前節の湘南戦(札幌ドーム、0●1)で、出場停止を除いて今季初めてリーグ戦でのスタメン落ちを経験したDF岡村大八(26)。復権を目指して名古屋の強力攻撃陣へと立ち向かう。
自身も不振を実感 直近3試合でフル出場はなし
開幕から3バック中央の位置で札幌の守備を支えてきたが、直近の公式戦3試合に目を向けてみると、ルヴァン杯・準々決勝の横浜M戦では2試合いずれも途中交代でピッチを後にし、湘南戦ではベンチスタート。守り続けてきた定位置の座に揺らぎが生じている状況だ。
現状について「個人的にも良くないと思います。今まで出してきたパフォーマンスがなかなか出せていないというふうに感じています」と口にするように、自身のプレーぶりにあまり納得できていない悩ましさを感じている。
きっかけは川崎戦での一発退場 「憶病になっている部分もある」
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その発端となったのが8月26日の川崎戦(等々力、2△2)だ。開幕から25試合連続でスタメン出場したものの、2点リードの後半8分、プロ入り後初となるレッドカードを受け、一発退場となってしまった。
「勝っている状況で自分が退場して追い付かれてしまって。プロ人生で初めての退場で、あれがあったせいなのかは分からないですけど、恐怖心から普段、行けていた部分が行けなくなったり。あとは自分が最後のとりでというところを考えすぎて、ちょっと臆病になっている部分もあるのかなという感じはあります」
札幌が誇る大黒柱のプレーに感銘 自分を取り戻した
出場停止だったG大阪戦(札幌ドーム、4〇0)、次戦の湘南戦ではMF宮澤裕樹主将(34)が3バックの中央として先発した。「ビルドアップの部分はすごく参考になりますし、最後の最後まで(状況を)見ていて、判断を変えられるので、そういったところは本当にすごい能力だと思います」
そしてそのプレーを見て決意を新たにした。「僕がそれをやろうとしても、すぐにできるものではない。僕には僕のできることがあると思うので、僕ができることを精いっぱいやりきって、チームの勝利に貢献するということが一番だと思っています」。悩みや迷いを断ち切り、チームの勝利だけを目指して名古屋に立ち向かう。
第1ラウンドの雪辱へ 強力攻撃陣を最警戒
5月27日に札幌ドームで行われた名古屋との今季第1ラウンドでは、試合開始わずか27秒で喫した失点が最後まで響いて1-2で敗戦。この試合で名古屋の2点目を挙げたMFマテウス・カストロ(29)は今夏、サウジアラビアのクラブへ移籍した。とはいえ、強烈なスピードを発揮して先制点を奪った今季リーグ戦11得点のFWキャスパー・ユンカー(29)を筆頭に強力攻撃陣は健在だ。
堅守も兼ねる難敵撃破で形勢逆転だ!
その一方で守備陣も27試合で26失点とリーグ5位の堅守を誇っている。「堅いチームなので、先制点というところは本当に大事になってくると思います。相手には速い選手がいる。僕たちの背後の部分を積極的に使ってくると思うので、予測やカバーの部分でしっかりと切りたいです。ボールを持つ時間は長くなるとは思うんですけど、不用意なボールロストをしないようにして、相手にカウンターをやらせないようにするのが一番、理想的だと思っています」
自身、そしてチームが陥っている苦しい状況に対して一番の良薬となるのは勝ち点3。現状打破につなげるためにも、岡村が敵地から札幌へ、白星を持ち帰ってくる。