《岩本勉のガン流F論》今季の日本ハムは「たら、ればファイターズ」だった
■パ・リーグ23回戦 ロッテ0ー7日本ハム(9月26日、エスコンフィールド北海道)
これぞポンセのピッチング 文句のつけどころがない
日本ハムが完勝した。役者がきっちりと仕事をすれば、こういう展開になる。まずは先発登板のポンセだろう。7回4安打無失点。結果が示す通り、文句のつけどころがないピッチングを披露した。強いボールでファウルを取り、打者のポイントを前にさせておいて、変化球でバットを泳がせた。これぞ、ポンセのピッチングだ。
準備の大切さを痛感せよ オータムフェストで終わるな
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ただ、だ。〝オータムフェスト〟で終わってくれるな。来季こそは、こういう投球を3月から、きっちり続けてもらいたい。今季は負傷もあり、離脱を余儀なくされた。だが、けがすること自体が準備不足という側面もある。シーズンを通して働いてくれれば、15勝8敗は固い。準備がいかに大切か。それを再度、考えてほしい。
生え抜き選手だけでも十分に戦える
打線は、万波の一発で先制点を奪取した。松本剛や清水らもチャンスできっちりタイムリー。勢いに乗ると、プラスアルファも生まれる。若手の細川もプロ第1号を放った。生え抜きの既存選手だけでも十分に戦えることを証明した。
今季の日本ハムは、「たら、ればファイターズ」だった。「この選手がいたら」「あの選手がこうしれくれていれば」。そんな言葉が次々と浮かぶ。オリックスや阪神はどうだったか。むしろ、「〝逆〟たら、れば」だった。「この選手がいなかったら」「あの選手の活躍がなかったら、危なかった」など。来季はそう思わせる選手が数多く台頭してくれることを願う。
秋山幸二さんを思わせる万波 ついに本塁打数トップタイ
もう一つ、万波がついに本塁打数でリーグトップに並んだ。ポイントが、前でも近めでも打てるのが強み。スケールも大きく、西武、ダイエーで活躍した秋山幸二さんを思わせる。タイトルが手の届く位置にある。もう、その気になってもらいたい!
残るエスコンフィールド北海道での試合は今季あと2つ。次戦、その次と、ロッテと対戦する。25本塁打で並ぶポランコの目の前で、ひっくり返してもらいたい。絶対にタイトルを取ってくれよ!