【一問一答】新庄監督 会見で来季続投を正式発表「来年も今年のような成績であれば、ユニホームを脱ぐという覚悟」
日本ハムは27日、新庄剛志監督(51)との契約更新を発表した。同日に契約延長のオファーを出し、指揮官が即、受諾。新たに1年契約を結び、就任3年目となる来季もチームの指揮を任せることとなった。
エスコンフィールドで行われた会見に出席した井川伸久取締役オーナーは、現時点で2年連続の最下位に沈む状況を「ファンの皆さまのご期待に沿う結果にはなっていません」としつつも、「転換期であるチームを成長させている点は十分に評価されるものであり、またファンの皆さまを大切にされる立ち居振る舞いもファイターズの活動指針に沿うものでありますので、われわれの期待が揺らぐことはございませんでした」と、育成やファンサービスを高く評価していることを明かした。
会見に出席した新庄監督、小村勝代表取締役社長兼オーナー代行の一問一答は以下の通り。
新庄監督「(続投を決めたオーナーへ)ありがとうございます。この世界は結果が全てなので、来年で3年目ということで、来年も今年のような成績であれば、ユニホームを脱ぐという覚悟で、死ぬ気で選手を成長させながら戦っていきたいと思います。本当にありがとうございました」
―今季の戦いを振り返って
小村社長「先ほどオーナーからあった通りですね。現時点で最下位ということで、決して数字上、満足できるものではないんですけども、シーズン途中ですね、クライマックスを狙えるところまできて、非常にファンの方々の期待も大きく、われわれもエスコンフィールド初年度で何とかAクラスに入りたいという気持ちでおったのですけども、なかなかその後ですね、戦力等々いろんな事情があって良い結果が出なかったということは事実ですので。先ほど新庄監督が話した通り、やはりこの世界は結果ですので、この結果で満足するということは決してあり得なくて。またファンの皆さまも、シーズン途中、新庄監督のコメントにもありましたけども、試合途中で帰っていくお客さまを見ると悲しいと、そういったことも多分にありましたので、そういう意味では満足はしていないんですけども。ただ、昨年は松本剛選手が首位打者、今年は万波選手がホームランキングを狙えるところまできていると。そういった形で選手が育っているということは間違いないと思ってますので、今年の戦いは満足はしていないんですけども、選手は育ってきているので来年以降の戦いに期待したいというふうに思っております」
―手腕への期待は
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小村社長「もう優勝を目指してほしいです。このエスコンフィールドで新庄監督の胴上げを見たいというファンの方はたくさんいますので。われわれもそこだけを期待して、来シーズンに向かっていっていただきたい。この秋めちゃくちゃ厳しく鍛えてほしいと思っています」
新庄監督「胴上げじゃちょっと当たり前すぎて面白くないので、違う形でちょっと。これから優勝した時に、こういう形でやるようになるようなことを僕、考えているので、それを楽しみにしといてください。上から…いや、やめときます(笑)」
―続投が決まって、今の思いは
新庄監督「優勝させることはもちろんなんですけど、今後、勝ち続けるファイターズの土台をつくるというのも僕の一つの仕事。あとはファンの皆さまに野球の楽しさを伝えることが僕の使命。そういうところを意識しながら、これからも、どんどんどんどん自分を出しながら、『新庄剛志はこのままじゃ終わらない、奇跡を起こす人間だ』というところを見せつけたいと思います」
―今季の成績についてどう思うか
新庄監督「まだまだ。これからですよ。見てください。23歳ですよ、皆さん。今、戦っているこの選手たちが自信をつけてきているので、この自信さえつければ来年必ず爆発するので、楽しみに見といてください」
―甘えなしで勝負してきた
新庄監督「報道では3年契約の最終年と言われていますけど、1年契約ずつですからね。僕が甘えたくないので。来年が最後という気持ちで成長させます」
―契約更新はいつ言われたか
新庄監督「12分前ですかね」
―すぐに受諾した
新庄監督「もちろん。もう辞めるつもりもなかったですし。3年目、これは勝負ですね。はい」
―1年目はトライアウト、2年目は日本一。3年目は
新庄監督「…世界一ですね。今年、エスコンフィールド新時代ということでスタートして、観客動員数もリーグ2位。ソフトバンクさんが1位で2位がファイターズ。チームがこういう状態でも2位になれたということは本当にファンの皆さまに感謝しているし、来年はね、この時期、優勝争いをしていて、もうとてつもない観客動員を集めますので、皆さんよろしくお願いします」
―若い選手が多い
新庄監督「もう楽しみな選手しかいないですね。来年はもちろん野村くんと清宮くんが、万波くんに続いて何かのタイトルを取る選手になってくれると思うので、本当に期待しています。今、ホームラン王争いで、ポランコ、近藤くん、浅村くん。もうね、何億の選手。で、万波くんは2000万円。年俸上げてあげてください。よろしくお願いします」
―ファンも期待している
新庄監督「もうやるしかないです。やります。今の子ならやれます。自信つけています」
―野球勘は変わったか
新庄監督「本当に、2006年にユニホームを脱いで全く野球に興味なくて。野球選手、ファイターズの選手は一人も知らなかったんですよ。そこでトライアウトを受けたことによって監督のオファーをもらって、そこからファイターズの選手の顔と名前を覚えて、さあどうやってチームをつくっていこうかということで2年間やらせてもらって、今のところ順調に、まあ順位的には最下位で寂しい成績になっていますけど、僕の気持ちの中ではもう土台はできて、相手チームのラインアップを見ても『お、戦えるぞ』と。『これ、負ける戦力じゃないぞ』という形までできてきたので、それはもう、うれしい限りですし、これから楽しみでしかないですね」
―旧知のコーチと戦う3年目は勝負のシーズン
新庄監督「こないだコーチミーティングで伝えたんですけど、僕が信頼して来てもらったコーチたちも、来年同じような成績なら全員でユニホームを脱ぎましょうと。そのくらいの責任を持って戦っていきましょうということは伝えましたね。そしたらみんな『分かりました』ということで。だから目の色を変えて戦ってくれると思います」
―どんなチームづくりをしていきたいか
新庄監督「2年目は勝ちにいくというより、勝ちにこだわらせるという気持ちにさせる。まあ、そんな甘いもんじゃないので。その勝つという気持ちにさせて、3年目はもう実績というか、経験はさせているので、その経験が来年どう爆発してくれるかというところを期待しての3年目だと思います」
―補強についての考えは
新庄監督「それは本当にオーナーと社長に(お金を)出してくださいと。よろしくお願いしますということは常に伝えています。補強の方をよろしくお願いします。今シーズン、シーズン中にけが人が16人出て、2軍の方から選手を呼びたいと相談したところで、2軍の試合ができないと。そういうところのストレスがあったので、そういうところのサポートはこれからもどんどんお願いしたいなというところです」
小村社長 「先ほど監督室で選手の名前を並べて、ここが足らないんですと、ボードで説明を受けましたので。かしこまりましたと(笑)」
新庄監督 「本当によろしくお願いします。そこは」
―改善点は
新庄監督「エラーです。大事な場面でのエラー、ミス、そこを改善すれば、1点差で負けるゲームが逆になるので。その1点差で負けるゲームが今年25試合から30試合ありましたかね。そのエラー、プレッシャーがかかる場面でのエラーをなくすことが最大のポイント。エスコンフィールドでのエラーがすごく多かったので、そこを改善すれば、必ず逆になります」
―内野が大事になる
新庄監督「内野の選手たちに、グラウンドの状況とかをみんなで話し合いながら、芝の長さやら土の硬さとかを、自分たちのエラーが少なくなるような形にやってもらえるように伝えていきます」